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2024年10月31日木曜日

続きと始まり / 柴崎/友香

コロナ禍の時のことが書いてあるっていうので読みました。

ついこの前のことだけど、今や懐かしむ気持ちがあったから読みたいな思って。


ホントにそういう本だった。

一年前のこと、十年前のこと、その前、そのもっともっと前…

愛しい思い出、苦い記憶、思い出して初めて苦かったと気づく記憶…

過去のことなのに "記憶" とはなんて厄介なものなんでしょう。


社会の出来事も同じようなことが少し違って繰り返されてると知る年齢だなあと思う。

私は著者と同年代だけど、他の年代の人たちはどう読むのかな?


お気に入りの言葉:あれから何年経っただろう。あれからって、いつから?どのできごとから?

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最近、優しい人、気配りの良い人、カッコいい人に会いました。

私に無いものばっかりだなあって思ったよ。気づけるように神様が会わせてくれたんだなあ、と。

神様も占いも卒業って思ってたけど、来年の占いが気になる10月最終日。



2024年10月28日月曜日

怖るべき子供たち / ジャン・コクトー

なんて恐ろしい物語なんでしょう…

小さい子のことが書いてあるのかと思ってたら十代の若者たちだった。

思春期の精神状態は精神病のお医者さんでも見極めが難しいっていうハナシを思い出したよ。


訳者があとがきで「コクトーがかつて子供だった自分自身の魂で書いた」とか訳者が「自分の子どものころの秘密が次から次に暴露されるような気がする」って書いてるけど私は…そんな気もするしそうじゃない気もする…もう思い出せないよ…

で、その訳者は 東郷青児 。


1953年初版、1993年46版発行。積読29年間ってこと。ヒャッ。

最新のは "怖るべき" が "恐るべき" になってるよう。なんでやろ?


気に入った言葉:夜の明けがた、接吻のような大きな音を立てて蓮の花が開く


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イケフェス大阪 2025

御堂筋の花壇を巡るツアーに参加してきました。

普段、じっくり見たいと思っても、忙しく行きかう人の中で立ち止まってアレコレ触ったりしながら眺めるのはなんとなく気まずい。

それが、解消されて満足な時間を過ごしました。


コンクリートとたくさんの車・人の中だと、その価値に気づきにくいような気がするけど、説明を聞きながらゆっくり見ていると、もうほんとになんて可愛い草花たち!

ハーブあり、多肉植物あり、緑に黄色にいろんな赤。

排気ガスにまみれているだろうに、可愛らしい草花にふれて、いつか私も庭を持ちたいなあ、と。



万葉集 Man'yō Luster 新装版 / リービ 英雄

平日に、一日一首読みました。

普段使わない言葉がたくさんあったから、調べながらいっぱい書き込みをしました。

原文、現代語訳、英語の三種類が書いてあるけど、現代語訳も難しいときもあったので英語と合わせてやっとフムフム。


ちゃんと味わおうと思ったら、何回も何回も読まなきゃ。

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イケフェス大阪 2025

御堂筋本町から淀屋橋を、街の説明を聞きながら歩いたあと、建設中の "淀屋橋ステーションワン" を見学。

工事中の囲いに囲まれた中に入った時点でワクワク♪

工事用エレベータに乗ってワクワクワクワク♪♪

30階から見下ろす日本銀行に大阪市役所。

工事作業員の方たちの朝礼の様子のビデオも、現場で見るとなんかこれもワクワク♪

現場って楽しい。

2024年10月24日木曜日

桜の森の満開の下 / 坂口安吾

青空文庫で。

美しい。

恐ろしいことがたくさん書いてあるけど、読後は「美しい」と思ったよ。

芸術だ。


心に残った文

「男は山の上から都の空を眺めています。その空を一羽の鳥が直線に飛んで行きます。空は昼から夜になり、夜から昼になり、無限の明暗がくりかえしつづきます。その涯に何もなくいつまでたってもただ無限の明暗があるだけ、男は無限を事実に於て納得することができません。その先の日、その先の日、その又先の日、明暗の無限のくりかえしを考えます。」


"無限を事実に於て納得する" ってどういうことだろう?分からないから私もこの 男 と一緒。全編において私は、この "男" と一緒な気がする。

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先週、大阪天満宮の古書市に行ってきました。

昔読んでた本があるとうれしいね。

森瑤子を1冊見つけたよ。


写真は、職場の近くのパン屋さんに併設されてるドライフラワーのお店。

櫻の樹の下には / 梶井基次郎

青空文庫で。 

冒頭:桜の樹の下には屍体したいが埋まっている!

"!" が付いてるんだー、と思ったよ。

最後にも:桜の樹の下には屍体したいが埋まっている!

って書いてある。

あの美しさの謎が解けてうれしいんだね。


そして、次の言葉に おっ って思った。

"音楽の上手な演奏がきまってなにかの幻覚を伴うように…"

素敵な演奏を聴いてると、音楽とは全然関係ない過去のアレコレを思い出したり、心が空想の世界をフワフワするのはコレだったんだって思ったよ。梶井基次郎もそうだったんだね。きっとほかの人もみんなそうだね。言葉にしてくれてありがとう。


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お休みの日の早朝ウォーキング。

近所で見たのは、ゴミ収集車で作業をしている若い女性。それも一人で。

長い髪を後ろで束ねたスタイルの良い人でした。

一人で運転して一人で作業するんだ。なんかカッコよかったなあ。


写真は3年前に撮ったもの。寄せ植えの鉢に桜の花びらが舞い落ちてた。

2024年10月23日水曜日

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて / 佐藤 優

もうねえ、読み応えある、面白い、小説みたい。

しかし、外務省も検察もなんちゅうけったいな組織なんでしょう。一審の判決文もけったいやわ。民間企業も私が知らんだけで実は結構けったいなんやろか!?

まあ、一番けったいなんは "国策捜査" やけど。

著者と検察官との会話は興味深く読んでたけど、だんだん私の常識理解を超えすぎてなんかもう笑えてきたよ。

検察の作ったストーリーを呑むとは何事!? まさに事実は小説より奇なり。


著者が無実を主張しながら「国策捜査の必然性があった」としているのがようわからん。

で、この国策捜査は…誰が考えたの? "伏魔殿" って言った大臣?時の総理?…コワッ…知らんけど。


村木厚子さん、角川歴彦元会長と読んでこの本にたどり着いた。

共通するのは "強い" っていうこともあるけど、看守さんに優しい人が多いっていうことと、独房で本を何百冊も読んだっていうこと。

私は遅読だからなー、賢い人は読むのも速いのかなー。

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涼しくなってきたので久しぶりにお花を飾りました。

少し前に、知り合いに見せてもらった結婚式の写真でブーケ(たぶんプルメリア)がきれいだったので、それに似た白いクルクマを買いました。

お花屋さんのクルクマは葉っぱが落とされていて、お花だけの様子はとってもきれい。


2024年10月9日水曜日

徳川慶喜家の子ども部屋   / 榊原 喜佐子

古本屋さんで買いました。

将軍 徳川慶喜のお孫さん(1921(大正10)年生まれ)が、1996(平成8)年に書いた本。

私の祖母と同世代。


皇族の方々、その他有名人の方々とのやりとりなど興味深く読みました。

子どもの頃の著者の思い出は可愛らしいものばかり。

お家の中で遊びまわっていたこと、自然の中で飛び回っていたことなど私にとっても懐かしい。

百人一首も羽根つきも懐かしい。ダイヤモンドゲームなんて、まあ懐かしい!祖母は着物を着ていたし。

子ども時代の思い出は身分関係なく似ているのものなのかな。

そして子ども時代というのはなんて短いんだろう。


戦争

お姫さまだったのが戦争中はもんぺをはいて赤ちゃんのオムツを手洗いしてる。

疎開は、身重の体に幼い子の手を引き、満員の鈍行列車で10時間立ち通し。

今、真っ只中のパレスチナが思われる。

ムチャクチャな軍部はイスラエルと重なる。


至れり尽くせりのお姫さま育ちを忘れるための戦後だと書かれているけれど、いえいえ、素敵な子ども時代をお過ごしになられたと思ったよ。


気になった言葉…

「栄枯盛衰は世の常。きょう自分の口に入る糧のみが自分の所有物で、それが血となり肉となるもの、他はすべて天下のまわりもちである― 」

昔の自然を懐かしんでいるページに書いてあったけれど、戦後のご苦労は大変なものだっただろうと…

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"Duolingo"を始めたよ。英語。

初心者コースは簡単すぎるけど、上のコースから始めようとしたらまさかの失格!

「ああ、そうかこういう基本的なことをちゃんとやらないとダメなのか…」と、素直に受け止めました…

慣れてきたので、飛び級しながら続けてます。楽し♪

2024年10月4日金曜日

人間の証明 -勾留226日と私の生存権について- / 角川 歴彦

村木厚子さんの本をきっかけに読みました。

こういう事は検察だけが悪いのではなくて、改革をしない政治、世界的視座の人権教育、そして日本人全員のマインドのようなものも遠因となっているんだろうなあ。


著者が起訴されていることの有/無罪はよくわからないけど、こういった人権侵害を「国内外の世論に訴える」という訴えはしっかり受け止めました。


今後、こういうニュースが起こった時にはよーく見ようと思ったよ。

これに取り組んでる政治家はいるのかな?自民党にはいないかなあ…

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週に一度のウォーキング

地図で見ると6.8km。

ものすごい角度の坂道あり。

かかる時間は、日の出前だと1時間30分。夕食後だと1時間。

目標は続けることと、1時間を切ること。


夜の方が元気に歩ける。気分転換にもなる。

でね、ずーっと続いていた右腕の痛みがほぼ無くなった。これは歩いているからかなあ。やっぱり動かなきゃだね。


2024年10月3日木曜日

女官 明治宮中出仕の記 / 山川三千子

今テレビでやってる大河ドラマ "紫式部" で皇后の周にいる、ちょっと意地悪であんまり賢くなくてっていう、育ちのいい女官という名のお姫様たちのイメージそのまんまの書きぶり。

興味より、意地悪・皮肉・上から目線・愚痴にやられた感が勝ったね。これが暴露本というものか。


階級社会は外国の事なら興味深く読める。日本なら江戸時代より昔のことなら。

明治って100年前。この前やん。

この前なのに、階級制度やら、子孫存続のためのお妾さんやらに強烈な拒否感!

まあ、この100年間の移り変わりが強烈に速かったということか。それともどの時代でもこれくらいの速度で変わっていくものなのか。

100年を"昔"と思わなくなったのは、私が年を取ったということは確か。そのうち200年を昔と思わなくなるのかな?それじゃ化け物?でも歳を取るのが楽しみになる。


最後は流し読みで終了。

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知り合いに結婚式の写真を見せてもらいました。

沖縄の海と空をバックにいい写真!

素敵なドレスとおしゃれな髪形。笑顔のご家族。

広告でありがちな写真だけど、知っている人の写真だとみている私も幸せになったよ。

結婚式なんて身近じゃなくなってからずいぶん経つから、写真を見せてもらって話を聞かせてもらって嬉しかったよ。ありがとう。

2024年10月1日火曜日

安倍晋三回顧録 / 安倍晋三

テレビで紹介されていたので図書館で借りました。

読み始めたのは、図らずも自民党総裁選の真っ最中。今回の総裁選も面白いけど、この本も興味深く読みました。

総理大臣というのは、強さ、賢さ、したたかさ、ユーモア、人柄の良さ等々あらゆるものを持ってないといけないんだなあとつくづく。

報道やネットでは、政治家への失礼な悪口満載だけど、皆さんすごい人たちなんだろうなあと、改めて。

で、読んでる途中で新総裁決定。読み方が変わったワ…


サクッと読めるかと思ったけど「どういうことだったっけ」「どんな顔した人だったっけ」と、ネットで確認しながら読んでたらけっこう時間がかかったよ。

いろんな裏話は回顧録という後になってからしか知ることは出来ないんだなあ…

以下、面白かった箇所の一部分。


・東京の迎賓館をフランス大統領に案内するのが恥ずかしかったという事にハッ!

そうか…やっぱり和風でなければ!…と。


・秘書官、補佐官等官邸スタッフ、スピーチライターの重要性もよくわかった。裏方さんたちに感謝している数行は読んでいて嬉しくなる。


・中央省庁の官僚にはビックリ。表に裏に、硬に軟に歯向かってくるんだ…政治家が暴走するのは困るけど…


・「党内の嫉妬と怨嗟で…」という言葉…コワイコワイ…政党だからこそなのか、もしかして企業でもあるのかな!?私の知らない世界はまだまだある…


・菅元総理の弔辞はホント泣ける。何度読んでも泣ける。惚れるとはこういうことなんだろうなあ、と。

そう思える人がいて、その人と一緒に仕事ができて羨ましい。


・立憲民主の野田元総理の追悼演説も重みがあるなあ。

「合意して前に進めていくためであれば、大きな構えで物事を捉え、飲み込むべきことは飲み込む。」

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お誕生日を前に、失敗続き…やるせない。情けない……

まあでも、厄落としができたということで!

素晴らしい一年が始まる☆彡

今日の晩ごはんは、キャロットラペと、オクラと牛肉の炒め物と、カレードリア。ワインも。

シャインマスカットも買って帰ろうかな♪♪