フェニックスホール。井上先生と藤井さん。
サックスのリサイタルっていうよりサックスとピアノのデュオ。
どの曲も最初の音はピアノ。
ピアノの最初の音が聴こえてきた時からもうホント素敵。
原曲がサックス以外の曲の編曲は井上先生がされたそうです。
サックスはソプラノからテナーまで。
1曲目はプログラムになかったカサドの愛の言葉。
これがソプラノ。
サンサーンスは2曲ともテナー。
あとはアルト。
ソプラノっぽい音とかアルトっぽい音っていうのがあんまりなくて、どの楽器もすごく深く感じました。
曲の中で音色はいろいろあるんだけど、一貫して深いものがある感じ。
1部のサンサーンスで目の奥がジーンと熱くなって、フランクの第一楽章の終わりで落涙。
押し付けがましくなく、これみよがしじゃなく、でもドラマティック。
ああ、サックスって素敵だなあと。
アンコールはショパンのノクターン。
これまた最初のピアノで天に昇るような気持ち。途中からアルトサックスがジャジーな雰囲気でなんだか別の曲。楽しいやら泣けるやら。
1階のいちばん後ろの席に座ったんだけど、後ろから見てると客席には学生さんらしいヒトがいっぱい。
みなさん生徒さん達なのか一音も聴き逃すまい、見逃すまいって感じの微動だにしない背中。
彼らにとってどんな2時間だったんでしょう。
素敵な先生に習えて幸せだね。
ワタシは後ろでいまいちよく見えなかったのもあるんだけど、目を閉じて音楽に体を揺さぶられながら曲の世界に浸っていました。
井上先生の演奏は前に弦楽オーケストラとのコンチェルトに行ったことがあるんです。
なんだけど、不覚にも睡魔におそわれあんまり憶えてない・・・
一緒の舞台でコンチェルトさせてもらった事もあるんだけど後ろで聴くのと客席で聴くのとは違うだろうって事で、一度ちゃんと聴かなきゃって思って行ったんです。
でも一度じゃ済まないね。また行きたいと思ったよ。
ちょっと気になったこと・・・
1番うしろでもタンポが開閉する音が聞こえました。
やっぱりこれはしょうがないのかなあ。でも気になる。
聞こえてくると現実に戻っちゃったし、聞こえてる間はずっと気になる・・・んー・・・
近くの席に知り合いのリペアマンがいはったから聞いてみようって思ってたんだけど、そのまま帰ってきちゃった。
まあでも、ほんと素敵でした。次はいつかな。
こんな感じ。