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2018年7月30日月曜日

赤松林太郎ピアノコンサート 2018夏

ピアソラばっかりのコンサートで彼の魂の迫力みたいなものに圧倒されて怖くて震え上がった強烈な体験はもう何年も前。
やっと2度目の演奏を聴くことができました。

演奏前のお話しでは今回はロマンチックな曲ばかりとのこと。
私のイメージではロマンチックっていうとひたすら甘くてとろけるっていう感じなんだけど、彼の演奏はやっぱり何かが深いところからググッと迫ってくる。
ショパンもシューマンも甘くなんてない。グワーって。

最後のリスト。
今までは聴くたびに、最初はドラマティックだと思ってもいつの間にか冗長に思えて長い曲だなあって思ってた。
ところがところが。
最初から最後まで聴き入ったのは今回が初めて。
ホントに海が波が、波しぶきがうねりが見えるよう。
この前行った堂島リバーフォーラムの美術展を思い出したよ。
怖いほどの臨場感にこの曲が大好きになりました!

アンコールの剣の舞は目にも止まらぬ指捌きでウヒャーッ!
終わった途端感嘆の声が漏れました。

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もうずいぶん長いあいだ楽器の練習場所として使ってたカラオケチェーン。
どんどんお店が減っていって残ったお店も今月から値上げ。
ニュースによると他社との統合があったとか。
値上げ後は見慣れたスタッフの人を見なくなったり、制限時間のお知らせ電話がなくなったり、備品の紙ナプキンが置かれなくなったり。
ホントに長いこと通ってたから愛着があるんだけど値上げは困る。
すぐに別のお店にチェンジ→いい感じ。

2018年7月18日水曜日

千住 博 & チームラボ コラボレーション展「水」


堂島リバーフォーラム開館10周年特別企画

炎天下の真昼間、肥後橋駅から歩く気になれず京阪で最寄り駅まで。
それでも5分ほどの道のりは日陰もなくグッタリ。
で、たどり着いて扉の中に入ったとたん…暗い!涼しい!!
怖いなあと感じたのが先か、渦巻く水に東北の津波を思ったのが先か。
そして連想は数日前の中国地方の大雨災害へ。
知識からそんな連想をするけど、この怖さは芸術であることも確か。
被災者でないからこそ正視できるのかもしれない、と複雑な気持ち。
これは圧倒的に絶対的に素晴らしい芸術なんだけど、表現するということ表現されるものの怖さも然り。
そして間違いなく今夏の大阪で一番涼しいところだワ。

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会社の机に向かって仕事をして幾年月。
新しい発見をしました。
脇机の一番上の引き出しを開けっ放しにして肘を乗せるとvery楽チン。
今まで気が付かなかったなんて!
肘掛け椅子の人たちにはこういう利点があったのね…


2018年7月11日水曜日

The Imitation Game


邦題:イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

実話なんだって。
まだまだ知らない歴史がいっぱいだわ。
そしてこの主人公にこの人ピッタリだわって思える役者さん。

最後のテロップにちょっとビックリ。
イギリスでは1967年まで同性愛が犯罪だったって。
思えばアメリカも1965年までジム・クロウ法があった。 
ついこの前やん。
LGBTなんてつくられた言葉はあるけど今はほとんど差別はないんじゃないかな。
それに比べると肌色の違いや人種の違いによる偏見・感情は今もあると思う。
戦争/犯罪に結びついているっていうことかしら?
連想ゲームでアパルトヘイトという言葉を思い出した。
まだアパルトヘイトが実施されてた頃、アメリカで出会ったものすごく背が高くて色の白い金髪女性。
バックパッカー同士の気軽さで「どこから来たの?」って声をかけたら「南アフリカ」って。
たぶんそれが初めて出会った南アフリカの人だったんじゃなかったかな。
国を聞いておおいにとまどったけどそれを押し隠して話しを続けた。
でも彼女の愛想のない態度で二言三言でサヨナラ。
彼女が不機嫌そうな顔をしていたのは、たまたまなのかいつもなのか。
私が"名誉白人"日本人だからなのか、それとも最初の私のとまどいに気がついたからなのか…

出会った詳しい場所や状況はぜんぜん憶えてないけど、背の高い彼女の白いTシャツとジーパン姿、真っ青な空と歩いた緑の芝生とその時の自分の感情だけはしっかり憶えてる。
国の名前を聞いて咄嗟にアパルトヘイトという言葉が浮かんだこと。
でも全員が差別主義者ってワケじゃないだろうって思ったこと。
でも、もしそうだったらって思ったこと。
そんな風に思うワタシも立派な差別主義者だわって慄いたこと。

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6月中旬に演奏で行った神戸の布引ハーブ園。
2回目だけど、以前は演奏しただけでなんにも見なかったから今度こそはと思ってお散歩してきました。
音楽ホールに入れるのは午後からだったので、朝7時からスタジオで音出ししてからロープウェイへ。
ハーブは夏至のころがピークなんですって。朝からなかなかの人出。
一緒に出演する友人と山の中腹までぷらりぷらりと歩きました。
中ほどにある建物やカフェもいい感じ。
もっともっと堪能したかったし、下まで歩いてみたかったけど時間もないしあんまり疲れると午後の演奏
に影響しそうで断念。
本番が終わったあとはオープンカフェでみんなでビール。
日差しは強いけど風が気持ちいい!
最後は母と二人でテラスのあたりを長い時間かけてぶらぶら。
暮れていく山を見ながら軽い夕食を取りました。
外国人観光客もいはったけど他の観光地と比べたら人も少なくてロマンティックな所でした。
また行きたいなあ。
今度は下まで歩きたい!

2018年7月6日金曜日

Gravity



邦題:ゼロ・グラビティ

なんて…なんて…なんちゅうハナシよ…
それに、宇宙遊泳ってほんとにこんなに自由に遊んだりするもんなんやろか?
どちらにしてもコワいハナシや。

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少し前から白髪を抜くのをやめました。
毎日が雨の日みたいに髪の表面がポワポワするのが気になって美容師さんに訊いたら「切れ毛です」って。
心当たりあり。
白髪を見つけては抜いてたから…でも百発百中で白いのだけを抜いていたとは限らなくて黒いのを抜いちゃってたりもしょっちゅうだったし。
抜くのをやめたら日ごとにどんどんどんどん出てくる!増える!
もう白髪染め決定だなあ…と思いながらもやっぱりちょっと抵抗感。
老いを認めるのがイヤなんじゃなくて、自然体じゃなくなるのがイヤ。
でもこのままでいるのもイヤだって思うのはやっぱり老いを感じたり、人に感じられるのがイヤだっていうことなんだろうなあ・・・
どうしたもんか…ふー…

2018年7月2日月曜日

2018年 春夏わたしのコンサート

取り組んだのは1曲だけ。
ボザのイタリア幻想曲 (BOZZA,Fantagy Itariane)

試演会などを含めて人前披露は5回。
1回目と2回目を聴いてくれはった人から、2回目のあとに
「今日は良かったね(^^)」って。
はい、ワタシもそう思います…それくらい1回目はボロボロ・・・
弾いてくれはったプロのピアニストさん曰く
「感情が勝ってるネ」って。
はい、ワタシもそう思います…技術が気持ち追いついてない。
しかも卑怯なことにその稚拙な表現で技術の幼さを誤魔化そうとしてる。本番中に!

3回目は通ってる音楽教室の演奏会。
なんとフェニックスホール!
急遽決まった演奏会に間に合わせようと頑張りました。
だってフェニックスホール!!
舞台に立ってわかるホールの素敵さ。
客席ではわからなかった適度な響き。適度な照明。
真っ暗な客席を見て思ったこと…真っ暗な中に向かって吹くのは気持ちいいけど、真っ暗な中に向かって顔の見えない人たちに喋るのはヘンな気持ちだろうなあ…
そして3回目もワタシはごまかしながら吹いたのでした…

4回目は公開レッスン。
5回目は試演会。

4回目以降は私の企画。初プロデュース。
ここで学んだことたくさん。
企画/運営一般的なこともたくさんあるけど、音楽に関することでは

・ピアニストさんってタイヘン!凄い!
プロのピアニストにお願いして必要な方には一緒にアンサンブルをしてもらいました。
全部で6組9曲。
私の不手際もあってご迷惑をおかけしてしまったんだけど、それにしてもアマチュア相手に2時間近く弾きっぱなし。
みんなアマチュアだけど曲は小難しいのも多いし楽器もいろいろ、曲のタイプもいろいろ。
今まで
「ピアニストがいないと私たちは何にもできないしねえ」「さすがプロだねえ」
なんてよく聞いていたし私も言ってたけど、今までの言葉の軽さよ!
同じことを今も思うけど、今はその重みが全然違います。
そして「さすがプロ」っていう言葉はピアニストだけじゃなくて全てのプロフェッショナルに当てはまるし軽々しく思うことじゃないなあと。
ご本人たちが軽々とやってのけてるように見えることもその裏には私には計り知れない大きな努力と沢山の時間が費やされているんだろうと思います。
元々の才能云々だけでは決してない。
自分でイベントを企画して初めてそんな事に気がつきました。

・プレイングマネージャーであるということ
試演会での演奏はボロボロでした。
ピアニストさんが笑い出しちゃって
「後半だけでももう一回やりましょうか?」って言われたけど、無理。出来る気がしなかった。
それまでに何度か本番をしていてもう慣れてるはずなのになんでこんな事に…って茫然としてたらピアニストさんが
「参加者みなさんのお世話をしたり、運営をしながら自分の演奏をするのって集中するのが難しいですよね」って。
そう言えば、会場に一番乗りして次々来はる皆さんに「朝早くからありがとうございます」「迷われませんでした?」等々、笑顔で挨拶して回り、空調を気にして照明を調整してプログラムを配ってお金を集めて始まりの挨拶をして…そしてトップバッターで演奏。
笑顔で挨拶も気を配るのも当たり前といえばそうなんだけど、ふだんは無愛想だから自分では気がつかなかったけど気疲れしてたのかも。
演奏がボロボロだった理由のホントのところは分からないけどピアニストさんの言葉に救われた気がしました。
そして、演奏前の気持ちのあり方が大事だっていう事もよくわかった。
今までは参加者の一人としてお客さんみたいに大事にされてたんだなあ。

六回目
最後の本番。ハーブ園のホールで。
チラシもプログラムもプログラムノートも進行も全て私のやりたいように!
演奏だけじゃなくて全てが私。
演奏はやっぱりトップバッターだけど、試演会の反省があったから出来るだけ気持ちを落ち着かせて。
もうこうなるとここでの演奏の出来不出来は問題じゃなかった気がする。
この演奏会の全てがわたしの演奏。
(実際は空調の風で楽譜がめくれてピアノに1小節余分に弾いてもらったり、暗譜できてるのに楽譜にかじりつくように吹いてる気持ちがしてたり…いろいろあったけど)
もちろん当日になったら一人で何もかも出来るわけもなく、特に男性陣にはいろいろとお手伝いをしてもらって感謝!
公園に遊びに来ていた人たちで客席もいい感じに埋まって、参加者の人たちの演奏もみなさん素敵。
大赤字だったことを除いては成功。
そして、たくさんの人たちに助けてもらってはじめて自分のやりたい事ができるんだと心から思った素敵な経験になりました。