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2015年12月27日日曜日

モナコ公国モンテカルロ・バレエ団 LAC~白鳥の湖~

テレビの録画。

2013年に録ったものだそう。
ところどころプロジェクションマッピングも。
録るためのステージなのかお客さんが入っていたのか?
俯瞰するカメラだけじゃなくていろんな角度からの映像が面白い。
大きなホールで遠い客席から観てるときには分からないダンサーの筋肉の動きや筋が見えて興味深い。

前半の白っぽい背景ににカラフルな衣装の舞台は80年代モード風…って感じたけど、どうかな。

白鳥の湖は確か20代の頃に“古典通りの演出”のものを観たきり。
建て替え前のシンフォニーホールで、ロシアの有名バレエ団だったと思うけど、どこだったか…

憶えているのは、白鳥のあまりの儚さと繊細さに胸が震えたこと。
そして黒鳥の妖艶さは可憐でもあって、わたしは白鳥より黒鳥の方がずっと好きだ!魅力的だ!って思ったこと。

今回観たのは超現代的演出で、わたしもずいぶん年齢を重ねたけど、物語や登場人物に対する思いは変わらなかった。
ああ、おとぎの国の乙女たちよ、問題が起こったら自分で立ち向かえ!自ら状況を切り開け!考えろ!行動しろ!
王子様が現れるのを待って、自分の運命を人に縋るな!

今回も黒鳥の方がずっと魅力的に思えた。
生き生きしてて明るい。透けた衣装から見える太ももからお尻の筋肉が力強い。

まあ、黒鳥も母親に煽られてるんだけど。

でもわたしには一番の悪役の母親も魅力的に見えるなあ。
他人には悪い魔法使いだけど自分の娘を思ってる。
震えてるだけの白鳥よりずっと興味深く魅力的。
王子様はじめ、男や権力を手玉に取っちゃうし。

おとぎ話に対するこういう考え方は昔から女性学の人たちが言ったはるけど、そういう人たちってたいていあんまり若くない。
発言するのはエラい先生たちだからそうなのかもしれないけど。
わたしもそういう年齢ってことか。
こういうことは年取らないとわからないのか。

とりあえず黒鳥ちゃん。
今回の恋は成就しなかったけど次はお母さんに言われたようにやるんじゃなくて、自分のやり方でやってみてね。
あなたは素敵だからきっと大丈夫。