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2019年1月29日火曜日

2018-'19 私の秋冬の演奏会

小さなサロンや教会で4回。おさらい会が2回。
曲はビゼーのアルルの女 第二組曲の間奏曲が1度。
それ以外は全部 エックレスのソナタ ト短調。
教会での演奏は私が企画して出演者を募った音楽会でした。

1回目のエックレス。いま思えば苦もなくサラッと吹いていた気がする。
「まあこんなもんかな。これからもっと良くなるように頑張ろう」って思った。

2回目。エックレス。ボロボロ。
ものすごく緊張したゲネプロでは "まあまあ" 。
聴いていた人から「素敵な曲ですね。本番楽しみ」って言ってもらったのに本番になると息が続かず音がつまる。
青息吐息ってこういう時にも使う言葉かな?
なんとか終わったらもう倒れそう。
終わって戻ったら、みんな気の毒そうな顔で私を見てた。かける言葉もなかったんでしょう。申し訳ない。

3回目。エックレス。無伴奏でおさらい会。私が企画したイベントのひとつ。
聴いてくれたのは他の出演者4人。
目の前2メートルのところで真剣に聴いてくれる人たちを前にちょうどいい緊張感を持つことができて、最初から最後まで強い集中力
を持って吹いた。
ああ、どうしたらいつもこんな風に緊張と集中ができるんだろう!
私なりに満足。エックレスはこの時が一番の出来。

4回目。アルルの女。何年もエチュードとして時々練習してる曲。オケの機会はなくても、一度はピアノと一緒にちゃんと演奏したいと思ってた。
息がスムーズに音楽にのって、吹いていてとても気持ちよかった!
イメージ通り好きに吹けて楽しいことこの上ない2018年の吹き納めでした。

5回目。エックレス。おさらい会。今度はピアノと一緒。これもわたし企画で。
ボロボロ。いやな緊張。自分の中で言い訳ばっかり。聴いていた人もいやな気持ちだったかも。
なによりダメなのは音。リードがペラペラ。どうしていいか分からない・・・

6回目。エックレス。わたし企画のイベント。教会で。
朝7時半から練習。リードが決まらない。この時点でまだリードにやすりをかけてた。
リハーサル。指が回らない。転ぶ。場所がらか独特の響きにとまどい、指が動かないことに絶望。
本番。さほどしんどくなかった、と思う。なぜならズルしたから。
アーティキュレーションでたらめにして、休符長くとって息を整えた。
どれも咄嗟のズル。
ズルをしなかったらどうなってたんだろう?途中で止まってたのかな?
どちらにしてもこんなことをして本番後の充実感なんかあるわけがない。
まあ、自分が主宰したイベントとしては無事に終わったからその充実感で自分の演奏の不出来が一時的に隠れた感じ。

最後の本番の翌日は先生に見てもらう日でした。
気持ちを話してから先生の前で演奏。
「リードだいぶ薄くなってるね」「音よりも吹きやすさを優先してリードを選んで結局何もできない悪循環」
って。
ああ、そうだ。そうなの。その通り。でも吹きやすいリードでないとホントに吹けないんだもん・・・
いつも論理的な先生は、ペラペラのリードをユルユルのアンブシュアで吹く私を否定せず、いまの私に合った方法をアドバイスしてくれました。
"舌の位置"
言われた通りにしてエチュードを吹いたら今まで聴いたことのない音が出たよ。深くて味のある音。
「音どう?」
って訊かれたけど、今までと違い過ぎてビックリし過ぎてうまく答えられなかった。
「これに注意して音階をやったらいいと思いますよ」

もうね、息が自然に入りすぎて今までとは逆の意味で息が足りなくなる!
入りすぎる息を体で支えなきゃいけないんだろうとは思うけど、まだどうやっていいかわからない。
今はわからないけど、そのうちわかるでしょう!
ああ、楽しみ!

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写真は アルルの女 の本番の日にもらったお花。
百合と蘭は長持ち。年末からお正月をずいぶん過ぎる頃まで楽しみました。
あれだね、百合の香りはTHEフェロモンだね。

2019年1月24日木曜日

Quartet


邦題:カルテット! 人生のオペラハウス

カルテットの四人よりその他大勢の音楽家たちに目がいく。
面倒な問題を抱えてるよりあっけらかんと音楽を楽しんでる人達の方が見てて気持ちいい。
・・・そういうことなんだ。すべて。

"サピエンス全史" で言われた 農業の発明は人が小麦の奴隷になったっていう意味の言葉を連想したよ。
私は音楽の奴隷になってないか?
私は楽器の奴隷になってないか?
私は過去の奴隷になってないか?

老いるということも含めて90分のコメディ映画を観ながらいろんな事が頭の中でグルグル。

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ニュースはどれも一番近い隣国との問題ばかり。
いや、他にもいろいろあるけど・・・

慰安婦問題や第二次大戦中に日本企業で働いていた人たちのことは私が小学生の頃から新聞に載ってたんじゃなかったっけ?。
何十年も前のこと。

字を追うだけの読み方だったけど定期的に繰り返されるニュースに「また!?」って思うようになったのはいつからだったかな。

あの国に行ったのは一度だけ。
21歳で初めての海外旅行が一番安いチケットの大韓航空で、そのトランジットでたしか二泊ほどソウルのYWCAに泊まったような気がする。

ソウルのデパートの1階化粧品売り場の店員さんたちの体の薄さにビックリ。
細いんじゃなくて薄いと思ったのは私がアメリカ帰りだったからかな?
みなさんキレイだったけど。

旅行のための知識ゼロだったからどこに行けばいいか分からなくてツーリストセンターみたいな所に行ったら日本の通産省(当時)の人と知り合って一緒に晩ごはん食べたなあ。
20代の人だったけどヤな感じって思った記憶がある。
数年後にテレビに出たはったのを見た時はのけぞったよ。
肩書きは [元通産省の大学講師] だったか。

もとい。

ガラガラに空いているソウルの博物館でぼんやり展示品を観てたらKBSって書いたテレビ局の人に声をかけられて展示ケースを観てる映像を撮られた。
あれは何の展示だったんだろう。覚えてない。たぶん当時も殆ど興味なかった気がする。
あの時、テレビ局の人は私が日本人だと知って声をかけはったのかな?
[かつて日本に奪い去られた物]なんていう展示じゃなかったことを祈るヨ。

1990年代前半の海外旅行先では自らを [ホンコニーズ] だって言う香港人はたまに会ったけどアジアからの若者には殆ど出会わなかった。
まあ日本人のオンナノコの一人旅もなかなか珍しかったけど。

それが1990年代後半のハワイでは新婚旅行の韓国人カップルに出合ったなあ。
美男美女でセレブっぽかったけど。

2000年代半ばになるとIT系の職場で韓国からの人を見かけるようになった。
証券取引のコンピュータ業務には集団で派遣されてきてた人たちがいはったなあ。
テロ対策すら必要な環境だったのに外国企業の若者を集団で呼ぶなんて・・・
セキュリティに対する認識が今とは違ってたんだろうけど。
・・・そう言えば彼らはマンションを寮にしてみんなでまとまって生活してたっていうハナシを聞いたなあ。いつも静かだった彼らを思い出して徴用工っていう言葉がふと重なる・・・いやいやいや・・・!?

韓国ドラマが流行っても全然興味がなかったけど唯一、大好きになったのが チャングムの誓い 。

その後、韓国から仕事で来ている人と友人になってデート風なことをしたこともあった。
職場の同じ部署で一緒に仕事をした人もいた。

・・・と、戦争になりそうな雰囲気のなか彼らとの過去を振り返ってみた。
大陸的な所より"島"つながりで韓国の方がいいなって思ったこともあったんだけど。

戦争はゼッタイにしちゃダメ。
未来はだいじ。今もだいじ。
個人なら合わない人とは付き合わないで済むけど国同士、関係を断つわけにはいかない相手とどう向き合うか。
プライドと品位と知性を持って。
今までのこと、今起こってること、これからのこと、ちゃんと見ておこう。

2019年1月22日火曜日

THE FLAMES OF PARIS

パリの炎:ボリショイ・バレエ
英国ロイヤル・オペラ・ハウス:2015年

楽しく観ました。
・・・なんだけど分かったことひとつ。
私はこの題材はあんまり好きじゃない、っていうことに気がついた。
そんな事を思いながら観ていたら残酷なシーンの直後に楽しい音楽にのって踊り出す市民革命家たち。
ある意味狂気。いや、どう考えても狂気。

革命も戦争も同じ。
狂気。

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平日も年末年始も、繁華街もレジャー先も郊外も関係なくいつでもどこでもたくさんの海外の人たち。
旅行者なのか住んでるのか。

そして年齢別の日本の人口ピラミッドに愕然。
ニュースで見る近隣諸国との領土問題、軍事問題、繰り返される裁判沙汰に過激なプロパガンダ。
いつのまにか巨大化して他を圧倒してる隣国。

はたまた国内の一部富裕層は個人で宇宙旅行を計画したり、一億円を百万単位で他人にばらまいたり。

英知が集まっているだろう政府は戦争にならないように知恵を出している…はず。それがどういうものなのかちゃんと見ておこう。
きっと私自身の身の回りのことにも役立つだろうから。



2019年1月20日日曜日

ウィーン・フィル 第一コンサートマスター フォルクハルト・シュトイデ ヴァイオリン・リサイタル 2019

ザ・フェニックスホール

長いタイトルのコンサート・・・
なんて上品。
なんて優しい。
なんて温和。
そんなバイオリンでした。
ピアノも柔らかくてなんだかちょっとお洒落。

最初から最後まで穏やかで優美で上品な音楽の時間。
上質とはこういうことか。

ブラームスは長めだったけど、他はどれも "ちょっといい小品" っていう感じ。
お客さんに迎合し過ぎることなく、自分の感情を剥き出しにすることもなく選ばれた曲と音楽。そんなふうに思ったよ。
そしてそこにこそ、その人の趣味のよさが出るのか。

ブラームスは長め・・・ちょっと寝ました。
重たい瞼を感じながら「昔の王様はこんなんだったのかなあ」って。
不眠症に悩む王様が眠りにつくときの音楽を作らせて枕もとで演奏させたっていう話。
あれはどの作曲家と王様のことだったっけ?
ああ、こんな風にお抱え音楽家が枕もとで演奏してくれるなんてなんて幸せ…って思いながらウトウトしたよ。

チケットを買ったときは満席状態で良さそうな席は全部埋まってたのに、行ってみたら・・・空いてるやん!ベストポジションがあそこもここも!
どういうことでしょう!?

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ずっと睡眠不足だった1週間。
週末にとうとう限界がきて一日中寝てたヨ。
土曜日に予定があったのになあ・・・

2019年1月12日土曜日

楽園のカンヴァス:原田マハ

一番気に入ったのは主人公の女性のきれいでモテて繊細で尖ってた若い時代と、十数年後の穏やかで鷹揚で慎重で弁えた現在が見比べることができたこと。

二十代半ばの頃と違って、四十代では美しくはあっても昔みたいにはモテない。
過ごした時間の中で得たものもあるけど、諦めたり失ったりしたものがある。
自ら諦めたり、失敗によって失ったものもあるし、諦めざるをえなかったものもあるし、そんなつもりはなかったのに気が付いたら失っていたものもある。

そういうことを受け入れたら鷹揚で慎重で弁えるようになるんだ。
・・・と、自分に置き換えて思う。

自分に置き換えたから、この女性に新しい希望がさすようなエピローグがとてもうれしくて美しい結末に思えたよ。

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年末30日にも街に溢れてる海外からの観光客を見て「もしかしてこのまま年をこさはるんやろか」って思ってたら正解だった。
だいぶ前から行楽施設の大晦日営業はやってたけど元旦はお休みだった気がする。
繁華街には人がいるけど着物の人もいたりして。
だけど、今や繁華街も普段と変わりない人混みで外国語が飛び交ってる。
今年は着物の人なんて見なかったよ。
まあ、私だって着てないけど。
遊園地も水族館も元旦から営業してて、京都に行く電車に乗ったら乗ってる人の三分の一は外国語を喋る人たち…のような感じ。
多すぎる・・・もしかして皆さん旅行者じゃなくて住んだはるんやろか?

2019年1月9日水曜日

Giselle:English National Ballet


ジゼル:イングリッシュナショナルバレエ
演出:アクラム・カーン

怖い・・・怖すぎる・・・
細い棒…凶器を持つ演出、この演出家はきっとサディストだと思ったよ。
でもサディズムも文学では芸術作品になってる。
このバレエも途中でもう観るのやめようかなって何度も思ったけど結局目が離せなくて最後まで観ちゃった。
ああ、芸術って!

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ボディケア関連は無香料無着色を旨としてる。
でもたまにお洒落なものをもらうとうれしい。
なのにふだん無臭だから・・・自分のハンドクリームの匂いに酔う・・・
昔は香りのするもの大好きだったのに。無念。

2019年1月7日月曜日

L'arlésienne suite No.2 II. Intermezzo : Georges Bizet

アルルの女 第二組曲 第二番 間奏曲:ビゼー

音階練習の本の後ろの ビブラートのページの続きにある おまけのように載ってる曲が 三つ。
そのうちの一つがこれ。
この曲でずっとビブラートを練習してた。
いつかオーケストラと一緒に演奏する日が来たらいいなあって思いながら。
・・・来ない・・・だからピアノと一緒に演奏。
選んだ楽譜はこれでいいのかという不安があるけど・・・

本番前のお稽古に持っていったら先生からベルリンフィルとカラヤンとデファイエのアルルの女のことを聞きました。
「世界中のサクソフォン奏者がこれを聴いてる・・・」って・・・そうなの!?私だけ聴いてなかった!?
家に帰って急いでインターネットでチェック。
なんだかよくわからなかったよ。ちゃんとCD聴くべきかな? っていうかこの曲はナマで聴いたこともない。
そんな事を思いながらインターネットの中をうろうろして見つけたのはたくさんの歌の動画。
まあ!歌詞があるのか!
歌の人たちのは興味深かった。
年齢、性別、声種の違いでいろんな違いがあってなんて面白い。

何年もビブラート練習に使っていた曲を本番のために準備することで新しいことをたくさん知りました。
アルルの女、全曲やってみたい!

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年末にひとつ、年始にひとつのお別れ。
年末には新しい出会いもひとつ。
どれも動揺したけど、今までもずっと繰り返してきて、たぶんこれからも起こること。
こんな事を思うなんて、ああ、私はすでに老人じゃないか!

2019年1月4日金曜日

The Great Ghosts


グレート・ゴースト~偉大なる幽霊たち~
音楽はシューベルト。場所はパリのパンテオン。

音楽も舞台もダンサーも振付もなにもかも素敵。
ずっと目が離せなかったよ。
そしてパンテオン。
ああ、わたしもダンサー達みたいにこの空間をひとり占めしたい!

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キリスト教会の礼拝に参加したときのこと。
お話の中で「イスラエルの神」っていう言葉が何度か出てきた。
そうだよね。聖書にもそう書いてある。
ここで言うイスラエルってなんだ?
国の名前?場所の名前?特定の民族の名前?特定の宗教の信者こと?それとも??
もちろん日本人にも受け入れられるような定義、教義があるんでしょう。
知りたい。