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2015年12月30日水曜日

桐島、部活やめるってよ

テレビの録画

んー、良かった!
こんなに良いと思わなかった!
始まってすぐ「高校生の青春モノ観てもなぁ…もうちょっと観て面白くなかったらやめよう」って思ってたんだけど、同じ出来事をそれぞれの視点で何回も映してることに気がついたらやめられなくなって。
余白とか行間がいっぱいあって。
そういうのって観る人によって感じ方が違うことがあるように思うんだけど、この映画ではきっとみんな同じことを想像できる。
これってなんかすごいなあ。
なんにも説明してないのにみんな同じように理解する。
「観客が自由に感じて頂ければ」・・・なんて言う芸術家よりなんかすごい。

原作があるって知って漫画かなと思ったら小説なんだね。
映画ならでは、な感じを堪能したから本はいいかな…
でも、一度聞いたら忘れられないタイトルはすごい!

2015年12月27日日曜日

モナコ公国モンテカルロ・バレエ団 LAC~白鳥の湖~

テレビの録画。

2013年に録ったものだそう。
ところどころプロジェクションマッピングも。
録るためのステージなのかお客さんが入っていたのか?
俯瞰するカメラだけじゃなくていろんな角度からの映像が面白い。
大きなホールで遠い客席から観てるときには分からないダンサーの筋肉の動きや筋が見えて興味深い。

前半の白っぽい背景ににカラフルな衣装の舞台は80年代モード風…って感じたけど、どうかな。

白鳥の湖は確か20代の頃に“古典通りの演出”のものを観たきり。
建て替え前のシンフォニーホールで、ロシアの有名バレエ団だったと思うけど、どこだったか…

憶えているのは、白鳥のあまりの儚さと繊細さに胸が震えたこと。
そして黒鳥の妖艶さは可憐でもあって、わたしは白鳥より黒鳥の方がずっと好きだ!魅力的だ!って思ったこと。

今回観たのは超現代的演出で、わたしもずいぶん年齢を重ねたけど、物語や登場人物に対する思いは変わらなかった。
ああ、おとぎの国の乙女たちよ、問題が起こったら自分で立ち向かえ!自ら状況を切り開け!考えろ!行動しろ!
王子様が現れるのを待って、自分の運命を人に縋るな!

今回も黒鳥の方がずっと魅力的に思えた。
生き生きしてて明るい。透けた衣装から見える太ももからお尻の筋肉が力強い。

まあ、黒鳥も母親に煽られてるんだけど。

でもわたしには一番の悪役の母親も魅力的に見えるなあ。
他人には悪い魔法使いだけど自分の娘を思ってる。
震えてるだけの白鳥よりずっと興味深く魅力的。
王子様はじめ、男や権力を手玉に取っちゃうし。

おとぎ話に対するこういう考え方は昔から女性学の人たちが言ったはるけど、そういう人たちってたいていあんまり若くない。
発言するのはエラい先生たちだからそうなのかもしれないけど。
わたしもそういう年齢ってことか。
こういうことは年取らないとわからないのか。

とりあえず黒鳥ちゃん。
今回の恋は成就しなかったけど次はお母さんに言われたようにやるんじゃなくて、自分のやり方でやってみてね。
あなたは素敵だからきっと大丈夫。


2015年12月19日土曜日

ANNA&Jarre クリスマスコンサート



ハービスPLAZA ENT 3F バルコニー

家を出て駅のホームで電車を待ってる時に予定キャンセルの連絡に気がついて…
どうしようかと思ったけど、ハービスでイベントをやってるのを知ってたからとりあえず電車に乗って。
キャンセルになったことがなかなかショック。
重力に従順な心と顔の筋肉。
自分でも持て余すどんより具合。

ハービスの特設ステージの横にあるカフェで仲良さそうなカップルや、日本版セックスアンドシティだなっていう感じの4人組をぼんやり眺めながら通路のベンチに着席。
楽しくてノリノリなクリスマスソングも耳を素通り。
CD聴いてるのと一緒だな…って思ってたけど…
だんだん増えてくるお客さんたちに向かって指さしながら歌ってる歌手を見てたら
「あ、人に向かって歌ってる…」

端っこで多分ステージからは見えない所にいた私とは目が合うこともなく指さされることもなかったけど、「あー、人に向かって歌ってるんだ」って思ったら”直接わたし”にじゃなくてもなんだかちょっとうれしくなった。
向き合ってくれてるって感じるのはうれしいね。

外に出て冷たい空気に当たったらちょっとシャッキリ。
サラダと白いカーネーションを買って帰りました。

それにしても悲しい出来事のあと年末の街を歩くのは寂しいね。
下の写真はハービスの入り口。
キラキラのクリスマスツリーじゃなくてこういうのに目が行くなんて初めての12月。

家に帰ってから録画してた音楽番組を観てたら、スノーマンか布袋さんかっていう感じの女性ピアニスト。
これはいかん。いろいろ正さねば。あれこれ我が身を省みる。なんだか年末っぽい。





2015年12月18日金曜日

第61回癒しの音楽塙美里クリスマスコンサート


大阪ガス本社 ガスビル 3Fホール
チャリティコンサートです。

ウワサの塙さんのコンサート、初めて来ました。
会場に着いたとたん思い出した。
5年ほど前にもここでコンサートを聴いたんです。
芸大生のサクソフォンカルテット。
お客さんがする手拍子にとまどって始められない奏者…「手拍子は裏拍でお願いします」…
ともあれ、まったく響きのない会場で後ろの方だと聴こえない音がたくさんあったのを思い出した。
できるだけ前の方にと思ったんだけど、開演10分前の座席はほぼ満席。
ちょうど真ん中あたりに座りました。

開演。
響きのない部屋で聴こえる音はまさに生音。なんてシビア。そしてそれが素晴らしい。
ものすごくコントロールしてるんだろうっていうのが分かる気がする。
ピアノもそれに合わせて抑えて弾いたはるのかな、音色を作ったはる感じがする…と思って前の人の背中の隙間から見るとなんとアップライトピアノでした。
響きのない部屋の中、アップライトのピアノでヴィオラソナタにバイオリンソナタ。
サクソフォンもピアノもどちらもすごくコントロールして演奏してる感じ。
響きに音楽を任せて演奏してるのとは違う、なんていうか…真摯…ちょっと違うな…言葉が浮かばない。
もちろん、わたしが勝手に思ったことだから本当のところは分からないけど、こういうのを聴けて良かったと思いました。

出演はピアノ、サクソフォン、バイオリン。
プログラムを見て前半はバイオリン、後半がサクソフォンなんだろうと思ってました。
ところがところが!逆!
フランクのバイオリンソナタは全楽章やってくれはった。
なんて貴重な機会。
アンコールはドボルザークのユーモレスク。

クリスマスの曲はひとつもしないクリスマスコンサートは、どの曲も美しくて、洗練されて、大人で、都会的なプログラムのクリスマスコンサートでした。



2015年12月17日木曜日

007 Skyfall

テレビの録画。

あれ?面白くなかった…
最後の方で、よし!戦うぞっていう時に007のテーマ曲が流れてきたときは「おっ!」ってテンション上がったけど。

きれいな女スパイがもっと色っぽくボンドと一緒に活躍するのがいいなあ。
わたし、むかしボンドガールとかチャーリーズエンジェルに憧れてたの。
年月を経たいま、目指すべきは“М”か!?
いや…やめとこ。

2015年12月13日日曜日

Benvenuto Cellini(ベンヴェヌート・チェッリーニ)

場所はネーデルランド・オペラ。
テリー・ギリアム演出。マーク・エルダー指揮、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団。
テレビの録画で。

面白かった!
酒場での粗野なシーンが男声合唱が聴こえるとイヤな感じじゃなくなる。
この辺りから俄然おもしろくなってきて、サーカス団のダンサー達の踊りも愉快。
バレエの人たちと違って女性ダンサーが細すぎないのも人間的で魅力的。

ローマ法王が頭に日輪を載せて平安時代の天皇みたいな衣装。
でも、装飾とお化粧は中国風。
俗悪・野卑な演出も、あと少し過激だったら目を背けるところだけど、なぜか観てられる。
どうしてかな?これがギリギリのところなのかな?ギリギリ加減がいいのかな?
いや、充分イッちゃってる気もするけど。

いいなあって思ったのは、アスカーニオ役のミシェル・ロジエ。
宝塚の男役みたい。
女性が演じる男性ほど魅力的なものはないね。

舞台ものは生で観るに限る。それもいい席で。そうじゃなきゃ行かない。
って思ってたけど、テレビでもこんなに楽しいんだから、来年はライブビューイングを観にってみようかな。


2015年12月10日木曜日

Ben-Hur

邦題:ベン・ハー
テレビの録画。
1959年のチャールトン・ヘストン版。
4時間もある!って思ったけど観だしたらあっとういう間。
元は小説だったとか。観る前に読んでみたかった。
少し前に読んだ本 “クレオパトラ” でよく出てきた “ガレー船”。
クレオパトラの本ではとても優雅で豪奢な体に書かれていて、櫂が4段もある舟が出てきてたけど、その櫂は奴隷の過酷な労働によって漕がれていたのね。
簡単に想像できそうな事なのに、映画を観るまで気がつかなかった。
そして、戦車レースのシーン。
早送りしてるような感じだけど、手法の古さを感じるりスピード感に圧倒されてどきどき。
あんな戦車が出てくる映像は初めて観たかも。
ローマ神話やギリシャ神話が頭に浮かんで読みたくなる。
そしてヴィア・ドロローサ。
むかし行ったときの記憶では細い路地のイメージだけど、映画みたいにたくさんの人が集まってきてたのかな。
イスラエルはその時も広くたくさんの荒れ地があったけど、イエスの説法に集まった人たちは映画みたいな感じだったのかな。
私の中ではおとぎ話のようだった聖書の物語が、真実としてその場にあったように感じた若いときの旅を思い出しました。
いろんな事を知りたいね。人生は短くて貴重だね。


2015年12月8日火曜日

日本テレマン協会 第465回 マンスリーコンサート パブロ・エスカンデ・プレゼンツ リコーダーとバスで辿る イタリア・バロックの系譜



大阪倶楽部。
スペインづいてた最近だけど、やっぱりヴィヴァルディはいいわあ。

1曲目がなんだかわざとらしく感じて、我が身を振り返りつつどうしようかと思ったんだけど、2曲目からはそんな思いから解放されて音楽の世界へ。

ソプラニーノ・リコーダーって初めて聴きました。
曲も可愛くて楽しい。

4つもリコーダーの協奏曲を聴いたけど、邪気がなくて素朴で自然の中にあるような音のリコーダーにこれもまた自然な弦楽器のアンサンブル。
このリコーダーの音にはこの弦の音しかないんだろうなあっていう感じ。
リコーダーの音を邪魔しないで、でも厚みがあって華やかで。

今日はチェンバロの印象も変わりました。
コレッリのラフォリアでバイオリンとチェロとチェンバロのトリオ。
ああ、チェンバロは弦楽器なんだって実感。
もう二度と、チェンバロのことを“オモチャみたいな音のピアノ ”なんて思いません。
よく響くピチカートみたい・・・あれ?やっぱりまだ違うかな??

どんな音楽も好きだけど、わたしの中で古楽器とかヴィヴァルディは “ザ・音楽 ” だなあと改めて。
目を閉じてぼんやりと聴きながら、いまの自分を反省したり過去を後悔したり。
楽しい未来を想像したり、おとぎ話のような夢物語を作ってみたり。
ふっと懐かしい昔を思い出してうれしくなったり、これからのことに新しいアイデアを思いついたり。
いろんなところに心が飛びまわる。
目を閉じてるから眠たいような眠たくないような。
時々、ハッとするような音が聴こえてくるのもまた楽しい。
至福の時間。

              

2015年12月6日日曜日

谷本綾香 メゾソプラノリサイタル "España"

大阪大学会館

2日続けてスペイン!
オペラ歌手でもある人がスペイン歌曲を歌ってくれるっていう楽しさ。
どの曲も歌い上げる感じじゃなくて、客席にいる私たちに向かって歌ってくれた。
私たちにおしゃべりするように。
なんか嬉しかった。
「あー、彼女はいま楽しんだはるんやなあ」って思えてわたしも楽しい。

わたしは、自分の演奏を人に聴いてもらいたいって思ったことなくて。
今まで
「もうほんとすいません。私なんかが出てほんとごめんなさい。こんなもの聴かせてもうほんと・・・」
って感じで。
演奏する楽しさは感じたことあるけど、聴いてもらう嬉しさって知らないし、考えた事もない。

でも、今日みたいなのって素敵だなあって思った。
あんな風にしてみたいって。
きっと楽しい。

空調が壊れたらしくて演奏会のあいだじゅう暖房なし。
有形文化財の古い石の建物は冷えがしんしん。
陽の当たらない所でじっと座ってるのは外より寒かったかも。
身体が縮こまってるとリラックスして聴けない・・・
肩の出たドレスの歌手も、指先が冷えてただろうピアニストも大変だったんじゃないかなあ。
寒そうにしてる客席の人たちを舞台の上から見るのもとまどったんじゃないかなあ。
それでも、良かったと思わせてくれてなんて素晴らしい。
今度はベストコンディションの会場でも聴いてみたいな。




フラメンコの発表会

知人の発表会に行ってきました。
フラメンコは、昔々スペインから来はったのプロダンサーのショーを観て以来。

わたしにとってフラメンコはピッタリなタイミング!
楽器で1か月前からスペイン風の曲を練習してるんです。
インターネットで調べた細々とした知識では、フラメンコは人生を踊っているんだとか。
12拍子のリズムが基本でそれは人生なんだとか…

客席からも分かってる人たちはどんどん掛け声をかけたり手拍子をしたり。
わたしも見よう見真似で手拍子をしてみたりしたけどよくわからない…

でもステージはよかったなー!
指先まで神経が行き届いて、力のこもった眼。

振付を憶えるの大変だろうなあ。
あのリズムやリズムの中のアクセントはいったいどうやって憶えるんだろう?
たくさん曲を聴いたけど、全部同じような曲に聴こえたのはわたしの耳がおかしい?

60代以上の女性も多くて、みなさん魅力的。
なんだかわたし・・・やりたい!!

2015年12月4日金曜日

The Town

邦題:ザ・タウン

貧困と治安。
通りをひとつ隔てただけで雰囲気が変わる街。
何年も、場合によっては百年以上同じ雰囲気の街。
これは古今東西いつも。どこも。

ニュースで見聞きする事件も、ほんとのところは過激派でも民族や宗教の問題じゃない。
お金がないということ。その連鎖。

どんな生い立ちであれ、大人になったら自己責任。
でも子どものうちはできるだけ良い環境で過ごしてほしい。過ごすべき。
そう思って、毎月少しのお金を一人の外国の施設で暮らしている子どもに送ってます。
もう2年か3年か・・・もっとかな。
1年に1回、その子から手紙がくる。
わたしからの手紙は彼からの手紙への返事。ありきたりな短い言葉で。
書く言葉がなんにも思いつかないから。

他の人の場合は、文房具やらなんやらと送ったりすることがあるみたいなんだけど私はしたことない。
どうしてしないのか自分でもわからない。
優しい手紙や文房具をもらってる他の子どもたちと自分を比べて、わたしと繋がってる男の子はどう思ってるだろう。
悲しいを通り越して怒りを感じてるかもしれない。

インターネットでその施設の様子が見れるの。
いろんな行事があって楽しそうにしてる写真がいっぱい。
いろんなところからの寄付もいろいろあるみたいで、カッコイイ靴やカバンを持ってたり。
私が送るとしたら100円均一で買う文房具。
そんなものじゃたいして嬉しくないんじゃないかと思う気持ちがある。
私が送ってるほんの少しの現金は、必要なお金できっととても役に立ってるんだと思う。
でも100均の文房具はいらないかも…
結局、毎回同じ言葉の簡単なカードしか送ってない。

彼はイヤな思いをしてるんだろうか…
私はとんでもないニンゲンなんだろうか…

映画を観終わったあとにそんなことを思いました。
ベンアフレック、かっこよかった。

2015年11月23日月曜日

夏の朝の成層圏

なんて魅力的なタイトルなんでしょう!

黒いはずだけど青い気がして。
冷たいのに暑そうで。
空虚なのに素晴らしいところのようで。
死しかないのに、死すらないかもしれないのに、行って肌に感じてみたいと思う。
夏、朝、成層圏、タイトルのどの言葉も青くて爽やかで魅力的。

池澤夏樹って初めて読んだ。
20代の頃、たくさん読んだ片岡義男を思い出したよ。
そこにある物への主観と客観両方の描写なんかが。
片岡義男よりずっとあっさりしてるけど。

片岡義男の本は古本市でしか見かけなくなってきた気がするけど、池澤夏樹はいっぱい売ってるからまた読んでみよう!


2015年11月19日木曜日

あなたの中の異常心理

たまーに、10年に1度くらい…こういう本に手が出る。
心の闇みたいなものを解説してあるやつ。
なんでしょうね。
自分や人の心が気になることがあるんだよね。

本では、ニーチェやユングや、グレン・クールドまで出てきました。
みんなそういう心を持ってたんだって。
あー、言われてみたらわかる気がするなあっていう人から、そうだったのかとショックな人まで。

この上ない芸術は正常な心理からは生まれないのか…
人は、明らかに異常なものは嫌だけどほんのちょっとの異質な何かは自分の何かと共鳴するから魅かれるのか…

スピリチュアル云々でよく言われる、集合的無意識とか人類全体が共有する無意識っていう言葉のことも書いてあった。
「偶然に意味を感じてしまう敏感さは限りなく異常心理に近い特性でもある」
これが本当かどうかはわからないけど、でもこの言葉はうれしい。
ずっと、なんかおかしいって思ってたんだよね。
直観とかインスピレーションとかいうものもね。

そういう言葉の何かがおかしいと思ってたんだけど、何がおかしいのかよくわからなくて。
っていうことは人それぞれだから別におかしくないのかな?って思っちゃったりもして。
でもやっぱりおかしい!
いや、何がおかしいのかはやっぱりよくわかってないんだけど…

2015年11月18日水曜日

雲井雅人サックス四重奏団第13回定期演奏会~ケネス・チェ氏を迎えて~

ドルチェ楽器アーティストサロン大阪

硬質な音で始まりました。
音が鳴ったとたん「ああ・・・」と胸を突かれて。
ぐーっと突かれっぱなしだったのがいつの間にか、空飛ぶ音楽の絨毯に乗ってふわふわと。
空を見つめながらいろんな事が心をよぎる。

どの曲でどんな風に気持ちが変化していったのか、残念ながら思い出せません。
絨毯にのったようにふわふわと過去のいろんな事を思い出していたのがいつのまにか、ふだん心の底にしまいこんで無視していた人生に対する自分の甘さがぐぐっと表に出てきて。苦しい。悲しい。

人に言われて、その時はなんでもなかった言葉が急に悲しく思い出されたり。
大丈夫だよ、そんなもんだよなんて思ったり。

約2時間、あっちこっちに心が飛び回って疲れて空腹を感じたころに最後の曲の最後の楽章。
奏者にとってはたぶんなかなか大変な曲なんだろうと思うんだけど、疲れてきた私にはすごく遠くから眺めて聴いてる感じ。
遠くに感じるカルテットメンバーの中でいちばん年上は雲井先生。
こんなことを言うと二度と口を聞いてもらえないかもしれないけど、
「先生すごいね。まだまだやるね」

感情が上下左右に揺れまくって家に帰ってテレビをつけたらフランスのニュース。
だんだん明らかになってきたらしい容疑者のプロフィールに、彼らの心と人生を思ってやるせない。何年も前の別の事件のジハーディストたちのプロフィールをふと思い出してせつない。
世界規模のホテルチェーンの更なる拡大のニュースを聞いて、繁栄の陰には涙している人もいるんじゃないかなどと。
戦争と平和。繁栄と貧困。安心と不安。
両方あるんだ。二つあるんだ。どちらかがあるからもう片方もあるんだ。

いろんな感情を掘り起こされた演奏会でした。

2015年11月15日日曜日

辻本玲チェロリサイタル 全無伴奏プログラム

大阪大学会館

チェロの音だけを楽しみたいと思って行ってきました。

もう本当に心地いい。
秋の午後3時過ぎの柔らかくて白い日差しがステージに差して。
もしかしたら奏者は眩しかったかもしれないけど、雲が流れてるのかたまにその日差しが途切れたかと思うとまた差して。
どんな照明にも叶わない自然な映像を観ているみたいでした。

2階席まで満席。シニアのお客さまが多くて穏やかな雰囲気。
奏者の方も気持ちよさそう。
そして帰る道々、感嘆の言葉をたくさん聞いたから、心地いいと感じたのはわたしだけじゃない。

極端なマニアがわんさか席を陣取ったり、それは心からの感想なの?っていう言葉を聞いたりするようなのじゃない、こういう演奏会が演奏家を演奏家たらしめるんじゃなかろうか…などと…

帰りの電車でもふとチェロの音が蘇ったりしました。
チェロの音って耳に残るんだね。


2015年11月11日水曜日

RED

邦題:RED/レッド
テレビの録画

たーのしい映画!
ザ・娯楽。

ブルース・ウィリスってリタイアした年金生活者って設定だったけど、アメリカって若くてもそういうひと多そう。
どういう仕組み?

2015年11月9日月曜日

Dial M for Murder

邦題:ダイヤルMを廻せ!
テレビの録画。

観たことあると思ってたけど初めてでした。

最後に思ったのは…
不倫カップルは、“自分たちに原因があった”という考えは持ってたかな?っていうこと。




2015年わたしの秋の演奏会

プロヴァンスの風景 第一、二、三楽章を演奏しました。
ほんとに楽しい夜。
演奏は悔しく悲しいことばっかりだったけど・・・
練習する中で、曲にいろんなイメージを持ってたのに本番ではそんなイメージがどこに行ったのやら・・・
何を考えて演奏してたのかもあんまり思い出せません・・・

5か月間練習してきて、最近はちょっと飽きてきてた・・・充分練習したつもりだったんだけどね・・・
終わって思うのは、足りなかったと・・・

それでも楽しい夜だったと思うんだ。なんででしょ?
他の出演者のひとたちとのおしゃべりも楽しかった。
みんなすごく緊張してるのに、ちゃんと演奏してるのを観て聴いて。
どんな風に緊張と向き合って、人前にでるのか…もっとたくさんの人としゃべって話を聞いてみたかったなあ。
プロの人たちじゃなくて、アマチュアの人からこそ話しを聞いてみたいしおしゃべりしたい。
そんなことを思いました。

次に向けてまた始めます。

*目隠しだらけの写真・・・

2015年10月26日月曜日

木曜組曲

テレビの録画。

おもしろい!
暗ーい雰囲気で始まって「あー、やだなー」って。
少し進んで、これからも怖さが増すような気がして「見るんじゃなかった。やめようかな」って。
いま読んでる本が“異常心理”の本なんだけど、そこに書いてある内容を思い出しながら、登場人物を分析してみようかと思ったけど、すぐに「怖すぎる、余計なことするのはやめとこ」
でもだんだん、登場人物みんなとても魅力的な人たちに思えてきて。

答えはなくていい。余韻があれば。

何を意図してるのかわからないカメラワークも、なぜか魅力的。
舞台の劇を見てるようなお芝居。

んー。映画じゃなくて舞台劇を見たくなったなー。
なにか面白いものないかな。

2015年10月23日金曜日

フィリップ・ガイス サクソフォン公開講座


相愛大学南港ホール

公開講座っていう名前だけど、レッスンの見学じゃなくて演奏会形式。
無料。

一部は彼のプロモーションみたいな感じだったけど、ソロの演奏もたくさん。
モーフィンカルテットの演奏をビデオで流してたりして、なんだか懐かしい…

二部は相愛の学生さんのラージアンサンブルとコンチェルト。
ガイスさんはソプラニーノでソロも。
もうね、ニーノのイメージ変わったよ!


実はニーノってあんまり好きじゃなかったんだけど、いやまあもうほんと良かった!

相愛の学生さんたちもすごく良かった。
わたし、目立つ席にひとりで座ってたんだけど、もしかして「あの人また来てる」って思われてないかなあってなんか恥ずかしかったよ…


ハバネラ・サクソフォンカルテット&ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット ジョイントコンサート

神戸文化ホール 中ホール

第一部は、それぞれのカルテットが数曲ずつ。
過激で尖ってるブルーオーロラ。
プロの人はしょっちゅう一緒に合わせることはないらしいけど、それなのにあんな個性的にしちゃうなんて一体どういうことでしょう??
ブルーオーロラは何やってもブルーオーロラになるのね。
編曲も。

初めて聴いたハバネラ。
4人じゃなくてもっとたくさんいろんな楽器が鳴ってるような感じ。
そして高貴。
ちょっとウトウトしちゃったのは心地よかったからかな…

第二部で八重奏。
なにもかも凄かった。
日本の唱歌や民謡をアレンジした曲ではフランス人もソロを。
「わかってるやん、さすが!」って思ったけど、日本人だってドビュッシーとかやるしね…
プログラム最後の、ダッタン人では8人の音楽と迫力に心臓がきゅってなったよ。

激しく体を揺らしながら演奏するブルーオーロラの人たちの中でハバネラのバリトンがなんだかクール。
サムライみたいでカッコよかった。

2015年10月19日月曜日

青年は荒野を目指す

五木寛之、35歳のときの作品。
読みはじめは、自分自身の二十歳の頃の感性が残ってたから書けたのかって思ってたけど、途中から主人公の心は年齢には関係なく普遍的なもののような気がして。

年老いた人の「人生は何度でも新しくなる」っていう言葉が腑に落ちる。
希望が持てるね。

で、悪ーい人でもきれいな音楽をするっていうのはどんな人でもきれいなものを持ってるっていう事じゃないかなあ。
持ってなくても、知ってるとか。
ちがうかな。どうかな。


2015年10月17日土曜日

大阪国際音楽コンクール2015

審査員のチャリティコンサートとグランドファイナルを兼ねたガラコンサート。
高槻現代劇場中ホール。

今年はちっちゃい子が多かった!
“Age-E”っていうグループがあって、なんだろう?って思ってたらエレメンタリースクールの略だって。
しかも殆どが低学年だったんじゃないかなあ…いやはや…
そして、日本の子どもたちと比べて外国…実は全員韓国の子どもたち…の堂々としてること。
舞台袖から出てくる様子、演奏後の様子は、子どもというより小人みたい。
演奏もとても表情豊か。
自分を子どもだとは思ってないのかも。周りの大人も子ども扱いしてないってことかな?
これはたぶんいい事だ。

子どもが多かったっていうこと以外では、感情的だったっていう印象。
きれいだなあっていうんじゃなくて。
そして、一番独自の世界を繰り広げたピアノの大学生がグランプリでした。
リストの「ダンテを読んで」
あんな曲をあんな長い時間、あんな風に弾けるなんてすごく強い心だなあと。強い精神力、つよい集中力。
そしてあの曲を弾くのは、あの年齢の特権じゃないかと。
10代ではまだ浅い、20代後半ではもう別の世界に行っちゃう。

グランプリの学生が何歳かは知らないけど。
聴いてるわたしにはちょっと長過ぎる気のする曲だったけど。

オーディエンス賞の投票用紙が足りなくて私は投票できなかったんだけど、もし出来てたら日本人高校生のバイオリンで、シベリウスのコンチェルトに投票してたなあ。
鋭くて強くてびっくりしたから。

2015年10月10日土曜日

井上 麻子×藤井 快哉 CD発売記念コンサート

ヤマハ大阪なんば店サロン

プログラム:
ドビュッシー 「ベルガマスク組曲」
デュクリュック 「ソナタ」
フランク 「ソナタ」
モーリス 「プロバンスの風景」

心斎橋筋から四ツ橋に移ったヤマハに初めて行きました。
ヤマハでのコンサートは、心斎橋筋商店街に面したガラス張りのお店の1階でお客さん立ち見の “店頭ライブ” って感じだったけど、今度のお店では2階の奥まった所に小さなホール。

良く響くところで、椅子に座って、このプログラム!
これでなんと無料!
2回あったステージで両方とも聴きました。

何人もと一緒にやるんじゃなくて、ピアノと二人だけだとその人のことが本当に聴ける気がするから大好き。

井上先生の演奏は、カルテットやデュオで何回が聴いたことがあるし、ソロの演奏を聴くのもたぶん初めてじゃないように思うんだけど、でもこんなに近くで聴けた今日、井上先生の印象がガラリと変わりました。
先生の真剣な様子もいいなあって思ったし、ひとつの楽器でいろんな音が出せるのね・・・とか。
知ってたけど…でももしかしたら、わたしは今日はじめてそういうのに気がついたのかも。
んー。

今回のお目当ては、いま練習してる 「プロバンスの風景」
昨日それをやるって知って、もう楽しみで!
全楽章やってくれはりました。
「プロバンスの風景」、プロの生演奏を聴くの初めてだったの!
いやー、もう大感激。
あー、わたし必死に吹いてるなあ。もっと軽やかにしよう!
クレッシェンドはこんな風にかけるのかー
高音になるところはこういう感じかー

忘れないように忘れないように…だいじにだいじに帰って練習。
こういう時の練習の楽しいこと!

2015年10月8日木曜日

ハウルの動く城


テレビの録画。
ストーリーの辻褄があっちこっち合ってないのか、テレビ用に編集されてるのか、それとも私が理解できてないのか・・・
でもまあ、これはこんなもんなんだろうっていうことで。
こんな夢見たことあるかもっていう映像がいっぱいで、辻褄の合わないところも含めてまさに夢の世界でした。
わたしもソフィーみたいに優しい人でありたいな。

ハウルってメンタリストDAIGOみたいって思った。
キムタクの声だったけど。
キムタクって優しい声でしゃべらはるのねー

2015年10月3日土曜日

クレオパトラ

クレオパトラっていう名前の石鹸を使ったことがあって。
すごくいい香りで大好き。
わたしの中でのクレオパトラのイメージってそれくらい。
良くも悪くもなんにも思ってなかった。
ところがところが…
この本を読んだら、そんな器じゃないのに女王になっちゃったひとって感じ。
イギリスの独身を通した女王さまなんかと比べたらえらい違いじゃないか。

物語としてはおもしろく読みました。
博物館なんかでよくある“エジプト展”っていままで苦手だったの。
死者の迫力を感じる気がして、気持ち悪くなっちゃって。
今度“エジプト展”があったら行ってみようかな。
違った視点で見れるかな。

2015年9月27日日曜日

相愛大学音楽学部サクソフォン専攻生によるアンサンブルコンサート 2015

相愛南港ホール

1曲目は1年生ばっかり。
あとは全員で演奏、23名。
そして“展覧会の絵”だけ前田先生の指揮、あとは指揮なし。
もうね2曲目のモーツァルトから指揮なしってタイヘンそう!
どこもかしこも素晴らしい歌いだし…かどうかはよくわからない…
最初の出だしでびっくりして、その後は合図をする人を見ながら何故かわたしも一緒に呼吸を合わせてたから。
演奏してる人たちと一緒に呼吸してたらあんまりちゃんと聴けてなかった気がする。
客席にいたわたしもみんなの呼吸に巻き込まれたのは、舞台上の集中力が伝わってきたからか…

3曲目の現代曲。
浅いと感じたのは音か精神か…
こういうのは深みがないとちっとも面白くない…難しいね。どうするんだろうね??

4曲目で睡魔に襲われたあと2部から前田先生登場。
これだって指揮者がいなくてもいいような気がしたんだけど、打楽器が数種類入ったからそのために必要だったのかな?
それとも長い曲だからずっと指揮なしは大変なのかな??

客席にお尻を向けてる指揮者って“美”じゃないよね…
せっかくドレスを着たきれいな人たちが客席を向いて演奏してくれてるんだから。
でも出ざるをえないなら最小限のたたずまいで…かどうかはわからないけど譜面台を置かず暗譜で指揮。
あー、もうどうせなら演奏者も“美”じゃない譜面台なんか置かないでーー

全体通して低音がいいなあって思いました。
たぶん高音も素敵だったんだと思います。
敢えて低音、と思わせてくれるところにアンサンブルの妙が…ある…ような気がする…

彼らのことプチミベモルって思ってたけど、完成されたミベモルよりわたしはこっちの方が好きかも。
今日は、他に行ってみたいプロの演奏会があったんだけどこっちに来ました。
こっちの方が近いしタダだし…ってこともあったんだけど、来てよかった。ありがとう。

2015年9月26日土曜日

劒岳 点の記


テレビの録画

後ろで流れてる音楽がバッハとかマルチェロとかヴィヴァルディとか・・・
以前、音楽を教えてもらった先生に「バロック音楽は祈りの曲か踊りの曲」って聞いたことがあって。
厳しく美しい自然は、それこそが神さま。
それと向き合う時にこみ上げてくるものが祈り
映画の中で流れてくるバッハに「あー、そうか…こういうことか…」

テレビで観た映画のBGMでバロック音楽を理解した気になるっていうのもヘンな気分だけど。

映画のシーンに合わせて、曲が唐突な終わり方をしちゃうのはご愛敬。

山に登りたくなったよ・・・私のはハイキングだけど。
バロック音楽やりたくなったよ・・・まずは1か月半後に迫った “プロヴァンスの風景” の練習だけど。

2015年9月24日木曜日

武士の家計簿

テレビの録画。
実話。
おもしろかった!
時代劇だけど音楽がピアノ。これがなぜか軽快な感じになってよけい楽しい。

質素倹約の精神、だいじだわ・・・

2015年9月23日水曜日

Olympus Has Fallen

邦題:エンド・オブ・ホワイトハウス
テレビの録画。

最初から最後までハラハラドキドキ。
久しぶりにこういうの見たけど、おもしろかった。

悪役は北朝鮮だけど、俳優さんはたぶん韓国人。
国が違うとはいえ、韓国のひとたちこれ観てイヤな気分になってないかな・・・

永遠の0

テレビの録画

特攻隊員やその家族、まわりの人たちの思いを日本人以外の人たちはどう感じるんだろう。
狂ってると言われたら「そうだね」って黙るしかないと思ってしまうんだけど、そこに至った思いの道すじや、それぞれの人たちの思いに少しは理解・共感を感じてくれるものなのかな。

そして。
安保法案のニュースやなんかで、フツーの人たち、特に二十歳前後の若い人たちの無知を責めているのを見聞きするとなんだか 「んー…」
若いっていうことは未だ勉強中っていうこと。
本人たちは何もかもわかったオトナなつもりだろうけど。
こういうのって みんな “かつてきた道” 。
わたしもそれを最近思い出したばっかりなんだけど。

The Apartment

邦題:アパートの鍵貸します
テレビの録画。

マリリン・モンローが出てるとばっかり思ってたら、シャーリー・マクレーンでした。

むかしむかし、シャーリー・マクレーンのフシギな本をチラッと読んだことあったけど、さっぱりわからなかった…ってことを思い出したよ。

映画は…なんていうか…男性目線の乱れた風俗…




2015年9月20日日曜日

相愛チェロファミリー チェロ・アンサンブル演奏会 2015

いずみホール

去年までは学校のホールで無料だったのが、今年はいずみホールで3000円!
学生にしては高いじゃないか!
って迷ったけど、卒業生のプロも出るらしいし、きっといいハズって思って行ってきました。
応援の意味もこめて

座席は当日指定。
わかってたけど、開演5分前の到着。
で、ものすごい端っこで、ものすごい前。
好きじゃない席でも、自由席でここしか空いてないっていうのと、決められて座るのじゃなんか違う・・・
隣りのひとうるさいし・・・
3000円払ってこれかー・・・って思ったら気分急降下。

でもブラジル風バッハの最後の方から、音楽につられたのかなんだかわたしもノッてきた。

気を取り直して第二部。
気を取り直そうとしなくても、先生ふたりの演奏に
「あー、素敵・・・」
すてきな音楽はネガティブな感情を解き放つ。

プログラムの最初と最後は全員でのラージアンサンブル。
26人。
2列で指揮なし。
サックスで言うと、ミ、ミ、ミ・ベモル!?
そして・・・わたし・・・サックスのラージよりチェロのコレの方が好きかも!?!?!?
どこがどう好きかはまだよくわからないんだけど・・・
あー、それを知るためにも今度は好みの席で聴きたいワ。

アンコールの白鳥では、全員ユニゾンのボーイングでドレスから伸びたみんなの白い腕がすらっとしててバレエを観てるみたいだったよ。

でも願わくば、いままで通り学校のホールでやってほしい・・・
そしてあの座席のシステムは反対だワ。
最初からわかってたら、室内楽であの席にお金は払いませんゼ。









2015年9月12日土曜日

大阪クラシック2015

チェロとコントラバスのデュオ。
本町ガーデンシティ。

プログラムの曲も、アンコールのハードロック(曲名…?)も、どれも素敵でした。
アンサンブルは、それぞれの音がお互いに寄りそう・・・っていうよりこの頃は、肉薄してるくらいの感じが好き。
で、それだとやっぱりその楽器のために作られた曲の方がそうなりやすいのかなあ…ってこの間のコンサートに続いて今日もそんなこと思った。

さてさて。
毎年いくつもの公演を聴いてた大阪クラシックだけど今年はこれだけ。
なんかね、ひと多いだろうなあ…って億劫になっちゃって…
平日で行ってみたいプログラムをピックアップしたら、どれも割と早い時間で。
仕事終わりで頑張れば間に合わない事もないんだけど、ギリギリの到着だと後ろの方で人の背中を見ながらってことになる。
もしくは、遠ーくの高ーい所からとか。
で、思ったの。
もしかして私は大阪クラシックを卒業なんじゃないかなって…
こういうイベントの主旨って「クラシック音楽を身近に気軽に」っていうもので、それはたぶん普段クラシック音楽を身近に感じてない人たちに向けてのものだろうし。

無料で珍しい編成の音楽が聴けるのがうれしいイベントだけど、わたしはそろそろお金を払った方がいいんじゃないと・・・
そんなことも思ったよ。

2015年9月11日金曜日

サクソフォン四重奏による室内楽の夕べ

阿倍野区民センター 小ホール阿倍野区民ホール
グループ名:Chamber Sax

ホールに到着したのは1曲目が始まってから。
案内されて “親子室” へ。
このホールに限らず私にとって初体験。
舞台正面、一番後ろのガラス張りの部屋。
音は頭上のスピーカーから。
遮るものなく舞台の演奏者が見えて、スピーカーの音もなかなか快適。
空気が違うからか臨場感は客席に比べると少ないけど、このままここでもいいかも…なんて思ってると曲が終わって客席へ移動。
正面後ろから2番目。
よく響くホールだから後ろの席でも安心だワって思いつつ。

コンチェルトみたいに感じた1部が終わって2部が始まると、それまで感じてたコンチェルト風な感じが少し薄くなって、最後のグラズノフでは4つの楽器がしっかりミックス。

もともとサックスのために作られた曲とそうじゃないものの違いってこういうことなのかな?
それともアレンジのしかた?
そもそもそういう曲?
もしかして、近くの席で聴いてたら聴こえ方が違った?

室内楽は室内で聴くのがいちばんって思ってたりするんだけど、グラズノフは違和感なかった。
サックスって “そういう” 音なのか…?

レクチャーコンサートみたいだなあって思ってたらアンコールは “アヴェ・ヴェルム・コルプス”
あれ?これもコンチェエルトみたいじゃない…合唱曲だからかな?
最後に大好きな曲が聴けてまた歌を始めたくなったよ。

2015年9月7日月曜日

マグリット展

京都市美術館
最初の部屋の絵は、力強くてのびやかな線。
ずっと見てても飽きない線。
絵のアイデアも、心の中に湧いたことをストレートに描いた感じ。
その思いも瑞々しい。

次の部屋、次の部屋・・・年代が進むとなんだかおもしろくない・・・
もしかしてしんどい?苦労してる?
考えるのも描くのもムリヤリ??

次の部屋、次の部屋・・・年代が進むとなんだかおもしろくない・・・
もしかしてしんどい?苦労してる?
考えるのも描くのもムリヤリ??
絵の横の哲学的な説明が空々しい。無理やりな感じ。
翻訳のせいかとも思ったけど、絵もおもしろくない。

最後の方の部屋の入り口に「50代を過ぎてから30年代のやり方に戻った・・・」っていう説明書き。
30年代っていうのは、彼が30代の頃のこと。30代前半かな?

“30年代のやり方”っていうのを私がイマイチわかってないのが残念だけど、面白さが戻ってきたのはわかる!
不思議な世界観もムリヤリな感じはしない。

もしかして40代っていうのはツラい年代なのか??
でもその先は楽なんだね。よかった。
30代に頑張って40代に試行錯誤したひと限定な気もするけど。
で、50代で光明が見えたら人生間違ってなかったって思えるかもね。
その先も楽しそう。

全体通して、おんなの人の身体はきれいだなあって。
あの曲線はほんとにきれいで魅力的。
私もおんななんだけどなあ。あんな風にきれいな曲線を持ってるのかなあ?
おんなでも、全員がきれいとは限らないかなあ?
年齢も制限されるのかなあ?
どんな年齢でも、どんな体型でもおんなの人はきれいだよって証明してるものないかな。

マグリット、大体知ってるつもりでいたけど、初めて観たのもあって盛りだくさん。


*下の写真は最近のテレビニュースから。
色合いに「おおっ」って思って。
最初の一瞬はカラフルさがキレイに見えた気がしたんだけど、よく見るとキッチュとはこのことかじゃないかと。
どこかの国の、ゴミ捨て場と化してる川の映像を見たことがあってそれを思い出したよ。
・・・揶揄するつもりはない・・・