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2016年12月31日土曜日

2016年わたしの秋冬演奏会とコンクール

●ガブリエル・ピエルネ作曲 カンツォネッタ

これでコンクールにエントリー
4分かからない短い曲。プロの演奏会ならアンコールで演奏される感じ。
でも私は一生懸命、ひたすらカンツォネッタ。
コンクール前に何度も本番。
試演会もたくさん。
最後の本番がコンクール。

なんていうことでしょう・・・私のピークはコンクールの2週間前の試演会でした・・・
ここからはそのピークの時のハナシ。

ものすごく緊張してたんだけど不思議と息には影響しなかった。
身体に不必要な力も入らなかった。
ただただ強い集中と緊張。
終わってからの満足感とまだまだ溢れ出るアドレナリン。
会場の周りを全速力で走・・・らなかったけど、走り出したい気持ちでいっぱい。
「ああコンクールもきっと大丈夫!」 自信満々!

そしてコンクール。
緊張はしてた・・・多少。自信もあった。
演奏・・・
「音響いてないんじゃない!?」「なんかワタシ気が抜けたみたいな演奏してる」 「ストラップの位置が低い!(しょうがないから俯きがち)」 ああ、あそこらへんに審査員の先生たちが座ってるんだろうなあなんていうこともぼんやり思いながら最後の最後に息が苦しくなって終了。

こんな風に「気が抜けたような」って自分で感じる本番は前にもあった。
素晴らしくよく出来るようになった後にこんな風になるのかも。
いわゆる “ピークの持っていきかた” っていうやつなのかな。
ふー。

●ジャン=バティスト・サンジュレー作曲 ファンタジーブリランテ

1年前に決まってた演奏会を本番に見据えて用意しました。
先生に見てもらったのはその演奏会の1週間前に1度だけ。
それまでにも何度か小さな本番をしてきたけど、なんだか妙に評判がイイ。
毎回誰かが曲や演奏を褒めてくれはる。
先生の前でも1回通したら「なんにも言うことない」って。
なんでしょうね。
単純明快な曲で、なんにも迷うことなく吹けたからかな。
最後の舞台では、子どもに評判が良かったと聞いて大感激。
子どもにもわかりやすそうな物語を想定してたの。
ああ、うれしい!

こんな感じで2016年の本番も終わり。
写真は今年最後の本番会場。
今のところ、ピアノはベーゼンドルファーが好き。
(スタインウェイやヤマハの良さをまだ知らないだけな気もする)



2016年12月30日金曜日

“アンダンテとアレグロ” アンドレ・シャイユー

曲名:アンダンテとアレグロ
作曲者:アンドレ・シャイユー
Andante&Allegro:Chailleux

2曲目は1曲目からずいぶん時間が経ってからチャレンジ。
ずっと楽団で演奏するたくさんの曲を練習してた。
だけど楽団での活動が少しずつ減ってきて…寂しい思いをチャンスに変えて…
エチュードの本を順番にやっていくよりも…と思って、その時に習っていた先生に相談。
先生は「私が一番初めに吹いたソロ曲」と、薦めてくれました。

どれくらい練習したのか覚えてない。
ずいぶん長い間、もしかしたら1年近くやってたんじゃないかな…

先生は発表会というのをやってない人だったので、自分で演奏の場を探して。
小さいけど、とても響きのいいホールでスポットライトを浴びながら舞台演奏。
この時に経験したスポットライトに包まれる感覚がいまも忘れられない。
客席は真っ暗闇でなんにも見えない。
光の中で空気の埃がチラチラ。
なんて気持ちいい。ヘンな緊張感はない。意識と集中はしっかり自分にフォーカス。

どんな出来だったかは覚えてないけど、あんな経験をまたしたいって思うよ。

あと・・・
いつもみてもらってる先生じゃない人に一度だけのレッスンをしてもらいました。
日本を代表するBIGな先生。
アンダンテの部分を吹いてくれはった。
「ミュールならこう吹いただろう」って言って。
途端にその場が古いレコードを聴いてるみたいなセピア色の世界に。
いつかあんな深い音とビブラートとでこの曲を吹いてみたいなあ。
分かり合えるピアニストと一緒に。
これはピアノもとてもとても素敵。
冒頭のピアノの雰囲気に心を掴まれた状態で自分の音を出せた時の心地よさったら!

2016年12月29日木曜日

“カノン” パッヘルベル

ふと思いつきました。
人前で演奏した曲のことを書いておこうって。

合奏はやった曲が多すぎるし、そもそも本気で理解してやったとは言えない。
だから、ソロ曲や、ピアノと一緒にやった曲を。
遊びじゃなくて本気でやったヤツ。

**************

曲名:カノン
作曲者:パッヘルベル

もう何年前になるでしょう…
通ってたサックス教室はピアノ教室の隅っこでやってた。
で、ピアノの人たちの発表会があるから良かったらどうぞって。
小さなホール。
初めてのソロ。
初めてであれ以来やってないバイオリンの曲!

「上手いと思ってもらおう、きれいだと思ってもらおうなんてプロじゃないんだから。
発表会っていうのは『頑張って練習したので聴いて下さい』っていう場だ」
って言われたのも懐かしい思い出。

この頃は、不甲斐ない自分にいつも悲しい思いにくれていたけど、一度だけ私が先生を泣かせた事がある。
初めてのピアノ合わせ。
緊張して夢中で吹き終わって先生を見たら目が潤んでた!
「よく頑張ったねえ…」って。
今はもっと上手くなったんだけど、いまはもう聴いてもらえる機会もなく・・・

肝心の発表会は、客席からでも指が震えてるのが見えてたそう。
一人だけ呼んだ友人に「来てくれたのにごめん」って。
ふつうは「来てくれてありがとう」なんだけどね。
もうね、謝らずにはいられなかった。
あれ以来、楽団の演奏会の案内はするけどソロ演奏には人を呼んだことがない・・・けど、実はこのごろ勇気が出てきた!

2016年12月28日水曜日

海街diary



古くて大きな家。
借りる、となると選ばないだろうけどずっと住んでる、もしくは家族が住んでいたとなると大事に住み続けたいなあ。
いや、もちろんそうじゃない人もいはるやろけど。
いろんな家族があっていろんな状況があって。
ものすごく長い間ひとりで気ままにやってきたけど、ソロリソロリと潮時が近づいてきている気がするヨ。
ワタシのこと。

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朝出かける前にテレビでチラッと見ただけだけど、パールハーバーでの安部首相の演説っていいやん!

2016年12月27日火曜日

Guess Who's Coming to Dinner

邦題:招かれざる客

アメリカ版 小津安二郎 みたいな映画…って思ったよ。

どちらの両親も自分の両親と似てるように思えるのは、脚本が素晴らしいってことね。

みんな自分の親を重ねてる。
で、そう思いながらこの映画を観る人はきっとみんな幸せなのかも。

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明日で仕事納め。
来る年は・・・と、例年に漏れず思うんだけど自分が変わる時っていつも外的理由に因る…気がする。
自分で自分をコントロールしたいものだワ。

2016年12月26日月曜日

The Horse Whisperer


邦題:モンタナの風に抱かれて

大きな自然ときれいな馬とちょっといいハナシ。
そこに不倫話しっている?
身に覚えのある人はグッとくるのかしら?

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風邪をひいたかもって思ったのは1週間前の本番の翌々日。

思い当たることはと言えば、1日中肩を出したドレス姿でいたこと。
舞台袖は寒かったし。

今年最後の大きな本番だったからストレスもあったのかな?
自分では気づかなかったけど。

そして思いがけず断行・捨行・離行をする事になったから、ついでに身体に溜まった毒素も排出しようと熱・咳が出たのかしら…とかなんとか…

2016年12月19日月曜日

Days of Heaven

邦題:天国の日々

なんてきれいな映画なんでしょう!
映像も音楽も!
アメリカ中南部の自然の大きさが美しい。
大好きな光景です。

音楽は、サン・サーンスが素敵だなあって思ってたらモリコーネの編曲・作曲だそう。
モリコーネが好きっていう人は多いけど、ワタシは今まであんまりピンとこなくて。
なんだか感情的過ぎる…とか、わざとらしいって思えて。

でも、この映画ではそんな風に素直に素敵って思えたよ。

よく考えたらモリコーネ好きな人の思い入れたっぷりの演奏しか聴いたことなかったかも。
…っていうことは…感情的でわざとらしいって、そういうコトか…そしてそれはワタシ自身のコトだワ…ああ恥ずかしい…

映画の感想でこんなところまで来ちゃったワ。
余白があるっていうコトね。素敵だわ。

2016年12月12日月曜日

古楽の愉しみ アマンディーヌ・ベイエ(バロック・ヴァイオリン)&アンサンブル・リ・インコーニティ

兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール

女性陣全員の髪型がワタシ好み。
強めのカールがクルクル。
お化粧っ気がないのもいい感じ。
舞台用だけどシンプルな黒の洋服をただ着てるだけ。
いいねえ。
これはワタシのスタイルでもある。
まあ洋服の色合いは派手だったりするけどね。

そして演奏。
古楽器の音楽は得てして眠くなる。
現代楽器でのクラシック音楽は音の強弱が極端で、びっくりするくらい大きい音があったりするけど、古楽器ではそんな音がしないし、そんな演奏のしかたもしないからかな。
大きい音はコワいよ。
聴くのも出すのも。
よっぽどいい響きじゃないとね。
そういうリスクのない楽園的世界は眠くなるほど心地いい。
ビーバーのパッサカリアも古楽器だとほどよい緊張感。
何もかも極上。



2016年12月5日月曜日

ウィーン古典派・・・楽聖たちの人間模様

大阪倶楽部

前日とはガラッと変わってバロック。
要するにワタシは古いのか新しいのが好き。
ロマン派っていうのがイマイチわからない。聴くのも演るのも。
真ん中、前から2番目の席に座れたのでチェロの弓の動きとビブラートをかける左の指を凝視。
そしてバイオリンの音を一生懸命聴きました。
先生がよく言はること。
「弦だと弓がアップする感じ」「弓が弾き返す感じ」「弦のビブラートの指」
何となくのイメージで解釈してたから実際はどうなんだろうって。
…わからん。
いつかマンツーマンでもっともっと接近して聴きたいワ。説明付きで。





西本淳×大石将紀 サクソフォン・デュオ・リサイタル

阿倍野区民センター 小ホール

2時間ずっと現代音楽の響きを浴びました。
1曲ごとに“ケックランの24のデュオ”を挟んでいるんだけど、なんだか私の知ってるケックランじゃない…あ、そもそも私はこのエチュード知らないんだった…
譜面台を間に置いて向かい合っての演奏はパントマイム劇を観てるみたいで面白い!
ユニゾンだと鏡みたい!
わざとかな?自然にそうなってるのかな?
いわゆるキレイな旋律がない現代音楽って芸術とか音楽っていう言葉の感じじゃない。
身体のグーッと奥から出てくる音。魂の底にある音。宇宙的なもの。古代の感覚。
ああ、私もやりたい!渾身振り絞って出したい音がある!
・・・スラップタンギングやらフラジオやら…そういうのが出来るようにならなきゃ現代曲って出来ないんだよね…んー
そして。
そんな響きを出すためのテンション(みたいなモノ)が合う人がいるってなんて羨ましい!
なんてことないような曲でも、人と一緒に音楽をやるって簡単なコトじゃないなあってこのごろ思うよ。
ワタシの問題かしらネ…
もひとつそして。
お客さんで来たはったプロ奏者と会場でおしゃべり出来たました。
ご親切に相手をしてくれはって嬉しかったワ。