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2019年1月12日土曜日

楽園のカンヴァス:原田マハ

一番気に入ったのは主人公の女性のきれいでモテて繊細で尖ってた若い時代と、十数年後の穏やかで鷹揚で慎重で弁えた現在が見比べることができたこと。

二十代半ばの頃と違って、四十代では美しくはあっても昔みたいにはモテない。
過ごした時間の中で得たものもあるけど、諦めたり失ったりしたものがある。
自ら諦めたり、失敗によって失ったものもあるし、諦めざるをえなかったものもあるし、そんなつもりはなかったのに気が付いたら失っていたものもある。

そういうことを受け入れたら鷹揚で慎重で弁えるようになるんだ。
・・・と、自分に置き換えて思う。

自分に置き換えたから、この女性に新しい希望がさすようなエピローグがとてもうれしくて美しい結末に思えたよ。

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年末30日にも街に溢れてる海外からの観光客を見て「もしかしてこのまま年をこさはるんやろか」って思ってたら正解だった。
だいぶ前から行楽施設の大晦日営業はやってたけど元旦はお休みだった気がする。
繁華街には人がいるけど着物の人もいたりして。
だけど、今や繁華街も普段と変わりない人混みで外国語が飛び交ってる。
今年は着物の人なんて見なかったよ。
まあ、私だって着てないけど。
遊園地も水族館も元旦から営業してて、京都に行く電車に乗ったら乗ってる人の三分の一は外国語を喋る人たち…のような感じ。
多すぎる・・・もしかして皆さん旅行者じゃなくて住んだはるんやろか?