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2018年3月24日土曜日

Le Havre

邦題:ル・アーヴルの靴みがき

いい人たちばっかりの映画。
難民・移民問題のドキュメンタリーをよく観るんだけどその度に胸が痛くなる。
この映画を観て「ああ、こんな人たちもいはるんや」(映画だけど…)ってなんだかホッ。

個々人は自分の身の周りで起こる出来ごとに対して誠実に良心を持って向き合っていく。
でもそれは大きな国としての経済、安全なんかとはもしかしたら少しかみあわないところがあるのかもしれない。

そして…
二十代を世界冒険旅行ではじけて過ごしてた頃は自分をコスモポリタンだと思ってたのに、今のワタシはなんだかずいぶん偏狭。
国内を旅行しても外国人観光客だらけ、お休みの日の繁華街の人混みも日本人より観光客の方が多くてスムーズじゃない人の流れと大声が溢れてる、と思ったら最近は満員の通勤電車にも乗りこんで来るお年寄りから赤ちゃんまでいる旅行中の親戚一族や、特大スーツケースを持ち込む若者たちにうんざり…

自分の変わりようにビックリする。
いったいどうしてこんな風になっちゃったんでしょう。
私自身に余裕がないからのような気もするかな…若い頃のワタシはもっと鷹揚としてたんじゃなかろうか…

西ヨーロッパの観光都市は人口より外国人旅行者の方が多いとか。
大都市や観光都市の人たちはどういう気持ちの変遷があったんだろう?
たまにニュースで見聞きすることもあるけど、どんな風に思ったはるんやろ??
パリやニューヨークのブランドショップで買い漁る日本人が嫌がられていたのは今は昔。
30年遅れて日本がその立場になってるのね。
…とか言ってないでまずはワタシの問題。
ワタシはもっとゆったりと寛いだ気持ちを持たなくちゃ。

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楽器の練習のこと。
曲の中でずっと「ヘンなの」って思ってた箇所。
妙な音の並びでどうにもこうにも分からない。
分からないからあとでいいやってずっとやってなかった箇所。
とうとうそこに差し掛かってきたんだけど…
集中してやってるうちに…なんて美しく切ないんだろう!って。
理解できなかった所がこの上なくストンと胸に落ちたときの嬉しさったら!