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2016年12月31日土曜日

2016年わたしの秋冬演奏会とコンクール

●ガブリエル・ピエルネ作曲 カンツォネッタ

これでコンクールにエントリー
4分かからない短い曲。プロの演奏会ならアンコールで演奏される感じ。
でも私は一生懸命、ひたすらカンツォネッタ。
コンクール前に何度も本番。
試演会もたくさん。
最後の本番がコンクール。

なんていうことでしょう・・・私のピークはコンクールの2週間前の試演会でした・・・
ここからはそのピークの時のハナシ。

ものすごく緊張してたんだけど不思議と息には影響しなかった。
身体に不必要な力も入らなかった。
ただただ強い集中と緊張。
終わってからの満足感とまだまだ溢れ出るアドレナリン。
会場の周りを全速力で走・・・らなかったけど、走り出したい気持ちでいっぱい。
「ああコンクールもきっと大丈夫!」 自信満々!

そしてコンクール。
緊張はしてた・・・多少。自信もあった。
演奏・・・
「音響いてないんじゃない!?」「なんかワタシ気が抜けたみたいな演奏してる」 「ストラップの位置が低い!(しょうがないから俯きがち)」 ああ、あそこらへんに審査員の先生たちが座ってるんだろうなあなんていうこともぼんやり思いながら最後の最後に息が苦しくなって終了。

こんな風に「気が抜けたような」って自分で感じる本番は前にもあった。
素晴らしくよく出来るようになった後にこんな風になるのかも。
いわゆる “ピークの持っていきかた” っていうやつなのかな。
ふー。

●ジャン=バティスト・サンジュレー作曲 ファンタジーブリランテ

1年前に決まってた演奏会を本番に見据えて用意しました。
先生に見てもらったのはその演奏会の1週間前に1度だけ。
それまでにも何度か小さな本番をしてきたけど、なんだか妙に評判がイイ。
毎回誰かが曲や演奏を褒めてくれはる。
先生の前でも1回通したら「なんにも言うことない」って。
なんでしょうね。
単純明快な曲で、なんにも迷うことなく吹けたからかな。
最後の舞台では、子どもに評判が良かったと聞いて大感激。
子どもにもわかりやすそうな物語を想定してたの。
ああ、うれしい!

こんな感じで2016年の本番も終わり。
写真は今年最後の本番会場。
今のところ、ピアノはベーゼンドルファーが好き。
(スタインウェイやヤマハの良さをまだ知らないだけな気もする)



2016年12月30日金曜日

“アンダンテとアレグロ” アンドレ・シャイユー

曲名:アンダンテとアレグロ
作曲者:アンドレ・シャイユー
Andante&Allegro:Chailleux

2曲目は1曲目からずいぶん時間が経ってからチャレンジ。
ずっと楽団で演奏するたくさんの曲を練習してた。
だけど楽団での活動が少しずつ減ってきて…寂しい思いをチャンスに変えて…
エチュードの本を順番にやっていくよりも…と思って、その時に習っていた先生に相談。
先生は「私が一番初めに吹いたソロ曲」と、薦めてくれました。

どれくらい練習したのか覚えてない。
ずいぶん長い間、もしかしたら1年近くやってたんじゃないかな…

先生は発表会というのをやってない人だったので、自分で演奏の場を探して。
小さいけど、とても響きのいいホールでスポットライトを浴びながら舞台演奏。
この時に経験したスポットライトに包まれる感覚がいまも忘れられない。
客席は真っ暗闇でなんにも見えない。
光の中で空気の埃がチラチラ。
なんて気持ちいい。ヘンな緊張感はない。意識と集中はしっかり自分にフォーカス。

どんな出来だったかは覚えてないけど、あんな経験をまたしたいって思うよ。

あと・・・
いつもみてもらってる先生じゃない人に一度だけのレッスンをしてもらいました。
日本を代表するBIGな先生。
アンダンテの部分を吹いてくれはった。
「ミュールならこう吹いただろう」って言って。
途端にその場が古いレコードを聴いてるみたいなセピア色の世界に。
いつかあんな深い音とビブラートとでこの曲を吹いてみたいなあ。
分かり合えるピアニストと一緒に。
これはピアノもとてもとても素敵。
冒頭のピアノの雰囲気に心を掴まれた状態で自分の音を出せた時の心地よさったら!

2016年12月29日木曜日

“カノン” パッヘルベル

ふと思いつきました。
人前で演奏した曲のことを書いておこうって。

合奏はやった曲が多すぎるし、そもそも本気で理解してやったとは言えない。
だから、ソロ曲や、ピアノと一緒にやった曲を。
遊びじゃなくて本気でやったヤツ。

**************

曲名:カノン
作曲者:パッヘルベル

もう何年前になるでしょう…
通ってたサックス教室はピアノ教室の隅っこでやってた。
で、ピアノの人たちの発表会があるから良かったらどうぞって。
小さなホール。
初めてのソロ。
初めてであれ以来やってないバイオリンの曲!

「上手いと思ってもらおう、きれいだと思ってもらおうなんてプロじゃないんだから。
発表会っていうのは『頑張って練習したので聴いて下さい』っていう場だ」
って言われたのも懐かしい思い出。

この頃は、不甲斐ない自分にいつも悲しい思いにくれていたけど、一度だけ私が先生を泣かせた事がある。
初めてのピアノ合わせ。
緊張して夢中で吹き終わって先生を見たら目が潤んでた!
「よく頑張ったねえ…」って。
今はもっと上手くなったんだけど、いまはもう聴いてもらえる機会もなく・・・

肝心の発表会は、客席からでも指が震えてるのが見えてたそう。
一人だけ呼んだ友人に「来てくれたのにごめん」って。
ふつうは「来てくれてありがとう」なんだけどね。
もうね、謝らずにはいられなかった。
あれ以来、楽団の演奏会の案内はするけどソロ演奏には人を呼んだことがない・・・けど、実はこのごろ勇気が出てきた!

2016年12月28日水曜日

海街diary



古くて大きな家。
借りる、となると選ばないだろうけどずっと住んでる、もしくは家族が住んでいたとなると大事に住み続けたいなあ。
いや、もちろんそうじゃない人もいはるやろけど。
いろんな家族があっていろんな状況があって。
ものすごく長い間ひとりで気ままにやってきたけど、ソロリソロリと潮時が近づいてきている気がするヨ。
ワタシのこと。

**************

朝出かける前にテレビでチラッと見ただけだけど、パールハーバーでの安部首相の演説っていいやん!

2016年12月27日火曜日

Guess Who's Coming to Dinner

邦題:招かれざる客

アメリカ版 小津安二郎 みたいな映画…って思ったよ。

どちらの両親も自分の両親と似てるように思えるのは、脚本が素晴らしいってことね。

みんな自分の親を重ねてる。
で、そう思いながらこの映画を観る人はきっとみんな幸せなのかも。

*************

明日で仕事納め。
来る年は・・・と、例年に漏れず思うんだけど自分が変わる時っていつも外的理由に因る…気がする。
自分で自分をコントロールしたいものだワ。

2016年12月26日月曜日

The Horse Whisperer


邦題:モンタナの風に抱かれて

大きな自然ときれいな馬とちょっといいハナシ。
そこに不倫話しっている?
身に覚えのある人はグッとくるのかしら?

*************

風邪をひいたかもって思ったのは1週間前の本番の翌々日。

思い当たることはと言えば、1日中肩を出したドレス姿でいたこと。
舞台袖は寒かったし。

今年最後の大きな本番だったからストレスもあったのかな?
自分では気づかなかったけど。

そして思いがけず断行・捨行・離行をする事になったから、ついでに身体に溜まった毒素も排出しようと熱・咳が出たのかしら…とかなんとか…

2016年12月19日月曜日

Days of Heaven

邦題:天国の日々

なんてきれいな映画なんでしょう!
映像も音楽も!
アメリカ中南部の自然の大きさが美しい。
大好きな光景です。

音楽は、サン・サーンスが素敵だなあって思ってたらモリコーネの編曲・作曲だそう。
モリコーネが好きっていう人は多いけど、ワタシは今まであんまりピンとこなくて。
なんだか感情的過ぎる…とか、わざとらしいって思えて。

でも、この映画ではそんな風に素直に素敵って思えたよ。

よく考えたらモリコーネ好きな人の思い入れたっぷりの演奏しか聴いたことなかったかも。
…っていうことは…感情的でわざとらしいって、そういうコトか…そしてそれはワタシ自身のコトだワ…ああ恥ずかしい…

映画の感想でこんなところまで来ちゃったワ。
余白があるっていうコトね。素敵だわ。

2016年12月12日月曜日

古楽の愉しみ アマンディーヌ・ベイエ(バロック・ヴァイオリン)&アンサンブル・リ・インコーニティ

兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール

女性陣全員の髪型がワタシ好み。
強めのカールがクルクル。
お化粧っ気がないのもいい感じ。
舞台用だけどシンプルな黒の洋服をただ着てるだけ。
いいねえ。
これはワタシのスタイルでもある。
まあ洋服の色合いは派手だったりするけどね。

そして演奏。
古楽器の音楽は得てして眠くなる。
現代楽器でのクラシック音楽は音の強弱が極端で、びっくりするくらい大きい音があったりするけど、古楽器ではそんな音がしないし、そんな演奏のしかたもしないからかな。
大きい音はコワいよ。
聴くのも出すのも。
よっぽどいい響きじゃないとね。
そういうリスクのない楽園的世界は眠くなるほど心地いい。
ビーバーのパッサカリアも古楽器だとほどよい緊張感。
何もかも極上。



2016年12月5日月曜日

ウィーン古典派・・・楽聖たちの人間模様

大阪倶楽部

前日とはガラッと変わってバロック。
要するにワタシは古いのか新しいのが好き。
ロマン派っていうのがイマイチわからない。聴くのも演るのも。
真ん中、前から2番目の席に座れたのでチェロの弓の動きとビブラートをかける左の指を凝視。
そしてバイオリンの音を一生懸命聴きました。
先生がよく言はること。
「弦だと弓がアップする感じ」「弓が弾き返す感じ」「弦のビブラートの指」
何となくのイメージで解釈してたから実際はどうなんだろうって。
…わからん。
いつかマンツーマンでもっともっと接近して聴きたいワ。説明付きで。





西本淳×大石将紀 サクソフォン・デュオ・リサイタル

阿倍野区民センター 小ホール

2時間ずっと現代音楽の響きを浴びました。
1曲ごとに“ケックランの24のデュオ”を挟んでいるんだけど、なんだか私の知ってるケックランじゃない…あ、そもそも私はこのエチュード知らないんだった…
譜面台を間に置いて向かい合っての演奏はパントマイム劇を観てるみたいで面白い!
ユニゾンだと鏡みたい!
わざとかな?自然にそうなってるのかな?
いわゆるキレイな旋律がない現代音楽って芸術とか音楽っていう言葉の感じじゃない。
身体のグーッと奥から出てくる音。魂の底にある音。宇宙的なもの。古代の感覚。
ああ、私もやりたい!渾身振り絞って出したい音がある!
・・・スラップタンギングやらフラジオやら…そういうのが出来るようにならなきゃ現代曲って出来ないんだよね…んー
そして。
そんな響きを出すためのテンション(みたいなモノ)が合う人がいるってなんて羨ましい!
なんてことないような曲でも、人と一緒に音楽をやるって簡単なコトじゃないなあってこのごろ思うよ。
ワタシの問題かしらネ…
もひとつそして。
お客さんで来たはったプロ奏者と会場でおしゃべり出来たました。
ご親切に相手をしてくれはって嬉しかったワ。

2016年11月22日火曜日

War Horse



テレビの録画
邦題:戦火の馬

戦場を疾走する場面で心臓がキュッ。
美しい動物の条件は「毛が短い」って思うんだけどどうかな?
毛が長いと汚れるヨ。

風ぐるま2016年 秋~夢のもつれ~


ザ・フェニックスホール

きれいなきれいな声の波多野さんを聴きに行ってきました。

そうしたらなんとまあ不思議な日本語の世界!

時里二郎さんという詩人の作品の演奏。
声は語りのような…歌のような…
ピアノは時々吹く風のような…旋律のような…
サックスは咆哮のような…驚きのような…
プログラムに添えられたひらがなとカタカナ…と漢字。

不思議な魅力(ピッタリの形容詞が思い浮かばない)の声が発してるのはひらがな。タマにカタカナ。

もうねホントに思うのヨ。
私はいつも日本語で喋ろうと。

開演前に時里二郎さんが解説をしてくれはりました。
サラリーマンのような背広姿の不惑を超えた男性が自分の心の中のメルヘンを語る愛さしさ。
ああ!












2016年11月8日火曜日

読むだけで声と歌が見違えるほどよくなる本

How to 本を読むのは、
悩みがあるから。自信がないから。
それらを手っ取り早くなんとかしたいから。

恋愛が思い通りにいかない。仕事の幅が広がった。人付き合いがなんだか。
そういうのを読んでホントに役に立ったか?

1冊の中にひとつふたつ瞠目する言葉がある。
その他たくさんのページは流し読み。
1ページ1ページ食い入るように読んでた時はそうとう大変な精神状態。
恋愛系は繰り返し読んだ。
仕事系は…覚えてない。その時は新鮮に感じたことも時間が経って経験を積むとどうってことない。そんな感じ。
人間関係は…これも覚えてない。役立てることってあったっけ?

さてさて、音楽系。
私は “手っ取り早くなんとかしよう” としてるのか?

****************

下の写真は世良美術館い置いてあったポストカード。
世良美術館、初めて行きました。
近くでおさらい会があったので通りがかったついでに。

まるで普段使いのように棚にしまわれている陶器たちと、淡い色の絵が多い中での雪見ガラス(?)の向こうに見える濃い緑の植栽が気に入って眺めてきました。

2016年11月7日月曜日

ミ・ベモル 第32回定期演奏会


いずみホール

安定のミ・ベモル。
“ザ”ミ・ベモル。
なんの曲をやっても ミ・ベモル。
メンバーが変わっても ミ・ベモル。
なぜだ?
ミ・ベモルの音楽でやるべきこと(どんな曲でも!)、出すべき音っていうのがあって、皆がそれをわかってるから。
知らんけど。
これはいいコト?・・・って疑問が沸いたけど、
美空ひばりは何を歌っても美空ひばり。
中島みゆきは何を歌っても…前川清は…五木ひろしは…
そう考えるといいコトのような気がする。

これはいったいどういうことなんでしょう…?





2016年10月14日金曜日

平和堂財団芸術奨励賞受賞者による 第19回リサイタルの夕べ


高槻現代劇場中ホール
無料。

1週間に2回も高槻。
夜7時に高槻到着はなかなか厳しい…
だけど楽器を背負ってないと足がぐんぐん進む!
楽器を持ってるのが当たり前になってるからこの軽やかさがうれしかったよ。

そして演奏会。
良かった!特に打楽器。
打楽器の人はなんて身体がしなやかに動くんでしょう。
両腕ひらひら。
どんなに動いても頭から上半身の芯はまっすぐなのが分かる。
あー、こういうことか…
2台のマリンバでの曲は、舞台上で向かい合って演奏。
客席からは二人の真横の姿が見えてマレットの動きが楽しい。
音の粒そのものだワ。自分の演奏に繋がるいいイメージを感じました。

3曲目はアルトとソプラノ持替えのサックスも入って。
速いテンポで正確なリズムと正確な基本テクニック。
ああ……

アルトとソプラノを使ったのは単純に音域の問題かな?
持ち替えたあとも同じ楽器のよう。音色が変わらない。
ああ……

海外の有名奏者にはこういう事を軽々とやる人がいるけど、そうは見えない。
とてもしっかりとコントロールしているよう。
そこに奏者の強さが見える。感動はだからこそ。

二部は全曲2台ピアノで。
ショパンの幻想即興曲が良かった!
音がいっぱい。
この曲は高音が激しくてドラマティックだと思ってたけど違ったよ。
あの印象的な高音部分はとても抑えた感じ。で、低音がカッコイイ。
高音でカタルシスが無いせいか、風邪をひいて熱が出る前にある身体の中に熱がこもってる感じ。
パーッと発散したくてしょうがない…でも内側にこもったまま出てこない…
何とも言えない感覚が不思議。

そして、最後の日本唱歌の時に思ったんだけど、(多分)ペダルを使ってない音がとても個性的でおもしろい!

この頃、ピアノをよく聴くんだけど…いや、もうね、ペダル禁止のピアノが聴きたいのヨ…ワタシ。
ペダルを踏むとみんなおんなじ音になっちゃう気がする。
なんなら “イイ音” じゃなくてもいいから、その人の音が聴きたいワ。

で、打楽器で思ったコト。
響きよりも打撃の瞬間の音が面白い。

あ、ピアノも打楽器だった…

上手く言えないけど、どの楽器も発音の瞬間に個性が出て面白いよ。
いい響きを考えたいの分かるけど。 あ、ワタシのコトだ。
んー、もっと考えてみたい。

2016年10月11日火曜日

第17回大阪国際音楽コンクール グランドファイナルファイナル・ガラ・コンサート

高槻現代劇場中ホール

予定があったので、審査員のチャリティコンサートと、グランドファイナル二部の途中まで聴いてきました。

審査員の方々のプログラムは奏者や曲目が大幅変更になったためナシ。
理由…
「せっかく日本に来たので、自分の仕事が終わったら別のところへ行った」
「出国時に急病の為、飛行機に乗れなかった」
「ドクターストップがかかって渡航不能」

お年を召された方々なんでしょうか…

そしてグランドファイナル。
今年は子どもが少ない。プロはチラホラ。
多いのは大学生、それも日本の!

たしか去年は海外の学生は多いのに日本人学生が少なくて「大丈夫かしら…」って思ってたから一安心。

聴いたなかで一番好きだったのは、日本人高校生のソプラノ。
澄んだ若々しい声で、言葉も胸にジンときた。
いつかまた聴きたいワ。

他の日本人は演奏が終わったら精根尽き果てたって感じ…外国の人はタイヘンな曲でも余裕があるように見える。見えるだけな気もしなくはない。
どういう違いなんだろう?
私もああいうのを身に着けたいワ。
普段の生活にも生かしたい。なんでもないフリ。

放談
ときどき行く音楽のレンタルスタジオは、コンクールに出るためいろんな国から来た人たちが練習したはる。
数日前もそれらしき人と遭遇。十代の女の子。
そして同行者は…家族全員?もしかしたら親戚一同…?
空いている部屋に次々入ってピアノの鍵盤触りながら大騒ぎ…

今回の審査委員のコンサートでも、勢いがあり過ぎる拍手やフライング・ブラボーが客席からニョキニョキ。

こういうビックリは去年までなかった。
来年はどうなってるんだろう?
3年後、5年後は?
状況はすぐ変わっていくかもね。世界も経済も動いてる。
自分が、時間の移り変わりを実感できる年齢であることも興味深い。

2016年10月6日木曜日

グレゴリオ聖歌から近現代まで 教会音楽の千年記

フェニックスホール

グレゴリオ聖歌から20世紀の教会音楽まで。
前半古くて後半は新しいもの、というのはありそうだけど、古いものと新しいものを交互に演奏するというのもちょっと変わってる。
その意味についての説明もあったけど、基の知識がないせいかよく分からず…

そして、どれが1500年前の曲でどれが10年前の曲なのかも分からない!
不思議な響きでゾクゾクするような音の高低が過激で今風の現代曲みたいに思えるものが昔の曲で、ただひたすらに美しい旋律が最近の曲だったり。

そう、昔の曲は全部キレイなメロディだっていうのは大きな勘違い。
あの響きは誰か一人の人が作らはったんやろか?
みんなで声を出し合ってるうちに生まれたんやろか?
もしそうならそれはどんな場面?
声が重なった時どう思った?

私は宗教を持ってないからグレゴリオ聖歌や、仏教の声明に惹かれるのは宗教の有る無しじゃない…じゃあなんだろう?

演奏会の様子は…
始まりは客席後方から歌いながら入場。
8人程のユニゾンなんだけど、男女一人ずつしかいないみたい。
楽器を通してというのだと分かるけど…ああ、生身の人間の声もこんな風に揃うんだ!

衣装は真っ黒で修道士風。
円陣を組んだり、一見無秩序に立ってバラバラの方向を向いてたり。
過激な無言劇を観てるみたい。

ソプラノの人が2階席にいはった時は、舞台から真っ直ぐ上に上がっていく声と2階正面からの声が舞台の真上で一緒になったのが見えた気がした。
なんていう体験!

ただね、ちょっと話してる時間が長かったなあ。
演奏会の時間は音楽だけを聴きたいのヨ。
説明はプログラムに書いてほしいなあ。読むから。
読まない人もいはるやろけど。そういう人のために喋るのかなあ。その配慮いるかなあ…

あ、でも面白かったハナシがひとつ。
「ドレミという呼び方になったのは最近(1670年)のことです…」って。
京都人の台詞「この前の戦争…応仁の乱(1467年)」っていうのがあるけど(←そんなん言った事も聞いたこともナイ)古楽やったはる人もなかなかやるな。
500年前のことをつい最近のことみたいに言はる。
ほんで300年前のことを最新のニュースみたいに話さはる。


2016年9月12日月曜日

相愛大学 音楽学部サクソフォン専攻生によるアンサンブルコンサート


相愛南港ホール

今年もまたまた行っちゃった。
どうしてもどうしても行きたくなる。
気になる人の演奏会は毎回行ってても、そのうち「もういいかな」って思うようになったりするんだけど、彼らの演奏会にはまだそんな気持ちにはならない。
なんだろう??

そして今回…やっぱり行ってよかった!
いやいや、今までいちばん良かったんじゃないの!?
ああ、私は毎年この演奏会にくるたびそう思ってる!
いつだったかは「プチ・ミ・ベモルみたい」って。
去年は「ミ・ベモルの完璧さはないけどこれはこれでいい!好き!」って。
今年は確信したね。「ミ・ベモルの完璧さはないけど、私、こっちの方が好き!」
ああ、しまった。
アンケートにそう書いてくればよかった。
いつもの如く終わってすぐに会場を出たんだけど、いつもの如く…いや、いつもより早くお見送りの挨拶にロビーに現れていた彼ら。
ホールの扉を開けて出たとたん「ありがとうございました!」って。いえいえこちらこそ!

ある学生さん…彼女が高校生の時にあるイベントで隣同士で吹いたことがある。
彼女は覚えてないだろうから、見知らぬ人にそんな風に思われてるのは気持ちが悪いかもしれないけど、期せずして成長を見ることができた私にとってはなんだか光栄。
才能と美貌がある彼女には、それを持つ人特有の自信とプライドが感じられたよ。素晴らしい。

また、あるアルトの学生さん…なんて個性的な音!
流行りの音っていうものがあるとしたら、彼女の音は違うかもしれない。
最初はちょっと変わった音色に戸惑ったけど、聴いてるうちにそれが曲にぴったりマッチしてきた!
このフレーズはこの音がいちばんピッタリなんだって思えたよ。
ずっと、みんなが思う「いい音」でないといけないような気がしてた私には眩しかったね。

前田先生の指導…もとい、指導陣がプロジェクトとして取り組んでるっていう感じ。
ミ・ベモルの完璧さはないけど、若さで魅力を発揮してた彼らに“洗練されたもの”を感じた演奏会でした。

効果的な打楽器も素敵だったから、そっちも行かなくちゃ!

聲明 三井寺/大念佛寺 国立劇場開場50周年記念

【第1部】
曼荼羅供(まんだらく)
天台寺門宗総本山三井寺

【第2部】
融通念佛宗
夕時勤行(ゆうじごんぎょう)
融通念佛宗総本山大念佛寺

行ってみたいと思いながら機会を見つけられずにいた聲明の演奏会にやっと行くことが出来ました。
1部、2部ともにそれぞれ20人程のおっさん(お坊さん)で1時間半ほど。
舞台上には大きくて煌びやかな仏壇風のセット(もしかしたらホンモノ?)や掛け軸。
幻想的な照明の中、20人もが鮮やかな袈裟姿で登場したらなんだかミュージカルみたい!
そして20人のテノールが殆ど音程のない単旋律をユニゾンで1時間半×2。
…寝た…
たまに起きて「あー、極楽極楽…zzz」

フォルティッシモで何度もリピートする「南無阿弥陀仏」の時はさすがに目が覚めて思わず合掌しながら私も心の中で「南無阿弥陀仏」

眠りこけてて言うのもなんだけどまた聴きたいなあ。ホールじゃなくてお寺で。
イスラム教のアザーンもいい声で聴いてみたい。
ヨーロッパの教会を巡ってグレゴリア聖歌の聴き比べをしてみたい。

2016年9月7日水曜日

世界と日本の愛唱歌抒情歌辞典


国ごとに、民謡やみんなが知ってる歌が書いてある。
いろんなジャンルがあるけど、こういう歌がいちばん好きかも。
あ、でも愛唱歌っていうことは皆な好きってコトか。

わたしの知識は子どものころに入っていたガールスカウト時代や、教会の日曜学校でのもの。
家族は誰もキリスト教じゃないんだけどね。

夏休みの旅行中に持っていって、ページを開いては口ずさみました。
ふふふ、楽しかった!

**************

この写真は、その夏休みで行ったところ。
写真の少し上流には大きな滝がありました。
滝も大好き。あ、みんなもきっと好きね。



2016年9月6日火曜日

二コラ・バルディル― クラリネットリサイタル

ドルチェアーティストサロン 大阪

開演前、舞台上の譜面台がずいぶん高い位置でびっくり。
そういうのが好みなんだ…って思ってたら、背がとても高い人でした。
いっぱいに開けたグラントピアノのふたとおんなじくらい。

そしてその譜面台、休憩中に半円形にたくさん並べられました。
端から順番に見ながら移動していくんだろうと思ってたら、見る順番はばらばら。
最初は向かって左から2番目の譜面台からスタートして、次は…どこだったけな?
ああ、そうか、本人も見る順番覚えとかなくちゃいけないんだ!

私にとっては、初めてのクラリネットのコンサートでした。
クラリネットってこういう音がするんだ…吹奏楽団で吹いていたときに間近で聴いていたはずなんだけど、響きの大きさにびっくり。
そう…響きなんだよね…音が大きいんじゃない…ああ…

***********

私の楽器のこと。
1か月半ほど前にある先生から「リードが薄い」と指摘されて。
音程に問題があるのはそのせいだって。
すぐに1段階厚いリードに変更。吹奏感は問題なく、長い間悩んでいた音程もだいぶマシになった。
それまでのリードは、タンギングがうまく出来なくて試行錯誤した末に選んだもの。
音程や音色は気になったけど、そういうのはアンブシュアでコントロールしようと…するものだと思ってた・・・思うことにした。
何より、軽やかなタンギングが出来るようになりたかったし。

でも今リードの番手を上げてもタンギングは問題なくできた。
ああ!そうか!しっかり息ができるようになったってことか!うれしい!

そして先日。
別の先生、「リードが薄い」
最近変えたばかりだと話したら、薄いリードを使うなら…ってアンブシュアや息のことをいろいろ教えてもらいました。
ああ、響きが変わる!

次の日、試しにもうひとつ厚めのリードを付けてみたら…吹けちゃった…
これから少しお試し期間に入ります。
スッキリ解決できるかな?でも、私うまくなってるんだ!って思えてうれしいよ。


2016年9月3日土曜日

2016年わたしの夏の演奏会

神戸ハーブ園
シャイユー “アンダンテとアレグロ”
アンリ・ビュッセル “アストゥリアス”
2曲を演奏しました。

プロ・アマ入り乱れてのガラ・コンサート。
やっぱり思うのは、プロの演奏にはキズがない。

アマチュア出場者のほとんどは知り合いで練習のときの様子を知ってる人たち。
そういう人たちの本番を聴いて観るのはとても興味深い。
「何があったの!?すごい!?」って思うほど素晴らしくガラリと変わった演奏をする人。
ああ、頑張らはったんだなあと称賛。
緊張ぶりが伝わってくる人には、ガンバレーって。

今のわたしは、ヘンな緊張はないのに乱れる。
演奏中の雑念が多い。
集中してないのかなあ。
全然違うことを考えてるわけじゃないけど、もっとグーッとした集中がほしい気がする。
んーー…

一日中音楽を聴いていたけどぜんぜん飽きることなく楽しい日でした。
夜のハーブ園とロープウェイもロマンティックで素敵。

写真は “アストゥリアス”のスペイン風なものを感じたいと思って行ったフラメンコショーの時のものと、ティオペペ。

フラメンコは私もやってみたい!って思った!すごく素敵。
ティオペペは…むむ…



2016年8月27日土曜日

アールヌーヴォー魅惑の煌めき ガレ・ドーム ガラスの世界展

阪急うめだギャラリー

いろいろ時間が気になるけど、エイッと行ってきました。
行ってよかった。目の保養。
虫や動物のモチーフはあんまり好きじゃないけど、ガレのは好き。
細部までリアルだけどストーリーが感じられるてロマンティック。

きれいなフォルムもいっぱいで、あー眼福。

できればもうちょっと高い位置で展示してほしかったなあ。
同じ高さの目線で観たいのよ。
楽器背負ったまま立ったり座ったりは大変よ。

Duo Kalypso


サクソフォン:Miha Roginaさん
ピアノ:李早恵さん
阿倍野区民センター

完璧ですな…あれやこれやいろんなことが。
そしてとてもスッキリ。

ファジイバード・ソナタ
途中から、なぜか自分が吹いてる気になった。
吹けないけど。
ピアノはわたしがいつもお願いしてる人に置き換えて想像の世界へ。
いやー、愉快。
これ、こんな面白い曲だったんだって。
ファジイバード・ソナタっていろんな顔があるんだねえ。

ホットソナタ
お目当てのひとつ。
いつかやってみたいなあって思ってて。
でもインターネットでしか聴いたことなくて。
お洒落だわあ。
こんな風に何気なくやってみたいなあ。
わたしきっと一生懸命やっちゃいそうだよ。



そしてこのコンサート…
企画会社やなんかじゃなくて個人…フツーの人が企画・運営。
素晴らしい!
この頃、そんな人たちと知り合う機会があって「世の中にはこういう人たちがいるんだ!」って。
自分の事を、もういい年をしてるって思ってるけど、世の中にはまだまだ知らない世界、知らないタイプの人たちがたくさん。
気力体力、残念ながら以前と同じとはいかないけど、でも "自分には出来ない" とは思わない。
まだまだ自分の未来が楽しみだワ。

*************

仕事のこと…
ちょっと何だかがっかりな出来事。
自分の力の及ばないことはサッサと気持ちを切り替えなくちゃね。

だけどなんだかあーそれにしても…とか言ってみる…

あ、ん?ホントに自分の力は及ばない!?
とりあえず…寝る。明日早起きしてみよう。



2016年8月26日金曜日

本番に強くなる!

この本を買ったときは、演奏中に襲いくる緊張を手なずけて人前でもベストな演奏をしたいと確かにに思っていた…はず。

だったらすぐに読めばいいのに、買ってから読み始めるまでに少し時間がかかって、ページを開いたころは事情が一変。
人前での演奏回数が増えてお茶の子さいさい、屁のカッパ。
で、別の問題発生。
馴れすぎてナメてかかってるんじゃないだろうかという疑惑。
それに演奏中にいろんな事が頭をよぎる。

あ、音間違えた…うわ、こここんな風にやるんじゃなかったのに…なんだかもしかして音ヘンかな??…ピアノが鳴ってるなあ…

これは雑念?晩ごはんの事を考えてるワケじゃないから別にいいのかな?
私としてはもっと集中したい。
夢中で吹いてて後になったらあんまり覚えてないっていう状態がもはや懐かしい。
緊張しなくなったら集中もしなくなったという悲劇。

さてさてこの本。
はじめフムフム。途中から読み飛ばして。

自分をマインドコントロールするためにアレコレやる事が書いてある。
ここまで時間と労力と気遣いをかけたらマインドコントロールされとかなきゃって気になるかもね。
さてさて私はどうしましょう?

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こちらの写真は、夏休みに行った信州の高原。
大好きな所です。
雲がぶら下がってきてました。
大きな空は見飽きません。
雄大、神秘、グレート…違うなあ…ぴったりの言葉は何かなあ



田中治彦美術館



夏休みに八ヶ岳に行きました。
山歩きの足休めに美術館へ。

なんの予備知識もなく入ったら…むむむ…
オープン時に皇室の方が来られて作品をお買い上げになられたとか、大英博物館に展示作品があるとか…
いやしかし…わたし、虫って好きじゃないねんなあ…

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こちらの写真は、夏休みに行った信州の森の中。
冬のスキーでしか知らなかった信州の山に行くようになって毎年新しいことに気づく。
今年は「森ってきれい」「苔ってなんてやさしいの」
都会で目にする緑には感じなかった思い。
ふだんは、動物や虫だけじゃなくて植物にちょっと触っただけでも手を洗いたいって思っちゃう。
でも深い森の中ではぜんぜん平気。
気持ちがおおらかになるからかな?
それとも「此処のはキレイ」って本能が思うのかな?

そして、苔。
街の隅っこにあるのはもちろん、立派な日本庭園のものとも全然違う深い森の中の苔。
なんてやさしい佇まい!
思わず手を伸ばして撫でたくなる。
そして期待通りのやわらかさ。
ああ、森、森、森!!

2016年8月23日火曜日

身曾岐神社、諏訪大社上社本宮と前宮

夏休みに八ヶ岳に行きました。
神社へもお参り。

どこもその姿が見えた瞬間からありがたい気持ちが湧き上がりました。

諏訪大社の勅願殿はとても可愛らしくてお姫さんのお家みたい。
あれはもう一度見たいなあ。

長野県は素晴らしい神社があるのねえ。
古神道は私の宗教観にいちばんぴったりくるよ。

写真は身曾岐神社の池に浮かぶ能舞台。



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こちらの写真は山歩きの途中の写真。
霧立ち込める中に苔と溶岩石が広がっていました。
大自然の気に心が静まる感動。
影響されて、いま練習している曲の冒頭のイメージがガラリと変わりました。


2016年8月11日木曜日

Saxoni Que Concert vol.2


島之内教会。
メンバーの追悼演奏会。
ここで演奏している彼を聴いたことはないけど、会ったことは何度か。
いつも入り口で煙草を吸っていた姿を思い出した。
いや、思い出すのは他にもイロイロ…まあいい…。

チケットは売り切れだったそうで、昔の仲間が来れなかったのが残念…まあいい…。

今日舞台にいなかったかつてのメンバーがもうひとりいる。
その人も一緒の演奏が聴きたい…まあいい…。

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「変えられるものを変える勇気
変えられないものを受け入れる心の静けさ
そのふたつを見分ける賢さ」

そう言えば、この言葉に感銘を受けたってある人に言ったら
「共感できない。変えられないものなんてない!」
って言われた事がある。

そう言い切る強さもまた良し。




2016年8月5日金曜日

篝 (かがり) の舞楽

さてさて。
わたし、雅楽大好き。きっかけはお能。
練達の方々の素晴らしい演奏にいつも心臓がキュッ。
で、今回。
楽師や演者の方々はアマチュアかな??
まあでもこれは法事だから…と思ったけど、帰って調べると海外公演などもやってる様子。むむ…。
伝統芸能を広く伝承していく、プロフェッショナルを育てる…大変で大切なことだなあと。