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2025年1月25日土曜日

森瑤子の帽子 / 島﨑 今日子

私が森瑤子を読んでたのは、たぶん二十代半ばの数年だったかなあ。共著以外は全部買ってたつもりだったよ。文庫本だったけど。

与論島に行ったとき、お参りしようと思って別荘も行ったよ。閉まった扉の向こうにお墓が見えたのを覚えてる。

なにがそんなに好きだったのかを、この本を読んで思い出した。

ヒリヒリする感じが中毒みたいになってたんだ。

"ひりひり"ってよく出てきた言葉だったと思うけど、どうかな。

空気や風や湿度が "まとわりつく" っていうのも好きだったなあ。


短い時間だったけど、夢中で読んでた作家のことを書いたこの本は…いや、ショックが大きくて感想書けない…


当時の有名人や、名前だけ知ってる有名なお店がたくさんでてきて、懐かしかったよ。



お気に入りの言葉。五木寛之さんの言葉

国際的に人気があったサガンも、今の若い人はまったく知りません。文学も音楽も芸術というのは一回性のものだというのが僕の考え方で、記録に残らなくても、その時代の人々の記憶に残ればいい、その記憶も読者が年老いて亡くなってしまうと消えてしまう。森さんが同じ時代に生きた人に与えた一回性の感動というのは、古典のそれの百倍くらいはあったと思う。

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お給料があがってうれしかったんだよねー

るんるんでお買い物したんだよねー

でもさー、額面の増え方と手取りの増え方って違うんだねー、いや、分かってたけどさー、違いすぎるやんー。

しかもさー、定額減税って去年で終わったんだねー、なんかさー、なんかさー、なんかさー。

昨日さー、おでんに入れようと思ってお大根買おうと思ったらさー、300円してたよー、300円が無いわけじゃないよー、お大根に300円出すのに躊躇しちゃったんだよー。

総理大臣は演説で「楽しい日本」にするって言わはったよー、なんだよそれーーー



2025年1月19日日曜日

蜷川実花展 with EiM:彼岸の光、此岸の影

京都市京セラ美術館

去年読んだ、アンナ・カヴァン の世界みたいだと思った。

去年読んだ、泉鏡花 の世界みたいだと思った。


造花で埋め尽くされた部屋…赤い花はポピーかな…垂れ下がっているのは朝鮮朝顔かな…コ、コワイ…

若い女性たちが「キレイ!」って言いながらポーズをとって写真を撮りあいっこしてる…オフィーリアに見えたよ…コワイコワイ、怖すぎる…


売れっ子のアーティストさんたちは、デザインだけして実際の作業はお弟子さんたちがやるらしいけど、蜷川実花さんはどうなんだろう?

小さなガラス細工や、ビーズの装飾は、彼女が自分で作って形作ったのかな? もしそうなら楽しかっただろうなあ!


そしてもう一つ。

額縁が豪華であればあるほど、その中にあるものは強く閉じ込められてる感じがしたよ。これも…コワイ…


もう10年以上前だと思うんだけど、デパートであった彼女の写真展とは随分違うイメージだったよ。

その頃は、ポップでギラギラでギャルって感じだと思ってた。

でも、解説を読むと昔から彼岸此岸の感覚を持ってたらしい。ということは、私の感じ方が変わったっていうことかな。

ああ、アンナ・カヴァン …

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ここの階段は今日も素敵にたたずんでました。彼岸から脱出した身には救われた気分になったよ。

帰りに、高島屋でtopsのチョコレートケーキを買って帰ったよ。

こちらも数十年ぶり♪



2025年1月11日土曜日

世界で一番美しい駅舎

図書館で "世界で一番美しいシリーズ" のコーナーがあって、読んできました。

とっても重厚だったり、奇抜だったり、いろんな駅の写真がいっぱいあって楽しかった。


私は、モスクワの地下鉄駅が好きだったなあ。

いつか行ってみたい国、ロシア。

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大阪府立中央図書館の地下倉庫見学会に行ってきました。

蔵書数300万冊だって! 毎年1万冊増えてるんだって! 来年は改装して、さらに100万冊置けるようになるんだって!


明治時代の本もあったよ!もっともっと前の本は鍵付きの倉庫の木の本棚にあるんだって!


さっき調べたら、図書館ランキングで蔵書数、閲覧席数、人気順、どれも大阪府立、市立ともに上位3位以内だった!

こんな環境にいるなんて、わたし幸せだったんだ!!


フリージアがいい香りです。

お花の写真がきれいに撮れるようになれるといいな。

この写真、なんか寂しそう…



2025年1月4日土曜日

悩め医学生 泣くな研修医5 / 中山 祐次郎

シリーズ5冊目。私は4冊目。

大学の授業でのあれこれが書いてあるんだけど、実際の診療よりも生々しい…

"人体" "医学"が初めてづくしの医学生の新鮮な目線だからなのかなあ。

借り物じゃなくて、自分の名前が入った白衣をもらうという事が、彼らにとってこんなにも高揚することなのかと知って私もうれしい。

この主人公だけじゃなくて、お医者さんになろうとする人たちみんながそうなんだろうと思うから。


最近、献体を前にピースしてる写真をSNSにあげたお医者さんのことがネットニュースになってたけど、現実のお医者さんたちもこの本を読んだらいいのに…

"初心忘るべからず" 自戒を込めて。おおっ、いい年頭の言葉になった、今年はこれでいこう♪

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明日で年末年始の10連休が終わり

だらっだらの10日間でした。ほんっとになーんにもしなかったけど、あと10日間あってもいい♪
去年はお正月から大変だったしなあ…穏やかに過ごせる今の幸せなことったら♪

なーんにもしなくて、ただ時間が過ぎただけだけど、いい気分♪


2025年1月1日水曜日

ベル・ジャー  / シルヴィア・プラス

シルヴィア・プラスという名前がステキ。知的で品があって爽やかで。


最初に読んだ[訳者あとがき]で作者のことを知って憂鬱な気持ちになったけど、ページを繰る指は止まらなかったよ。

二十歳ほどの女の子の話だけど、とてもよくわかる気になるのはどうしてだろう…若いころを思い出した気になるというのではなくて、今の自分事として。


体調がよくないことが多かったようだけど、そんな状態でほとんど推敲なしでフルスピードで書き上げたとか。

充実した時間だったのかな。そんなこと感じるひまなんて無かったかな。できれば、彼女にとって良い時間だったと思いたい。


そして、作者とは別にして小説の主人公の女の子の素敵な未来を信じよう。


本の表紙が素敵です。タイトルは隅っこに小さくあるだけ。


"読書メーター"で、この本を読んだほかの人の感想を読んでると、涙がにじんできたよ。「ああ、そうなんだ、私もこう思ったんだ」って。みなさん書くのうまい


気に入った言葉:

たくさんの花が、明るくて物知りな子どもたちのようにうなずく

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2025年、新しい年が始まりました。穏やかです。

よい年になるに違いありません。

早速、炊き込みご飯を炊いたよ。